「大人の自習室」覗いてみたら…　あなたはどう使う？

あなたはどう使いますか？大人が集まる自習室。その中を覗いてみました。

平日の午後６時ごろ。仕事を終えた人たちが行き交う街で、１人の女性がビルの一室に入っていきます。席に座り、参考書を開いて黙々と勉強を始めました。

（こども園勤務　管理栄養士　４０代）
「（仕事の）フォローアップという研修があるので、それについての課題をやっています」

ここは、熊本市中央区にある会員制の学習カフェ・グロリアスタイム。コンセプトは、大人の自習室です。

（グロリアスタイム　竹下宏代表）
「（大人の）自分たちが勉強する場所がなかなかない。特に熊本にはないと感じて。大人が学び直しをしっかりできる場所として、自習室を作った」

去年３月のオープンから会員数も右肩上がりで、その８割は社会人。午前９時から午後９時までの間であれば、毎日、好きな時間に入室でき、資格試験やビジネスワークなどで利用されています。

（こども園勤務　管理栄養士）
「自分自身の中でスキルアップのために勉強しています。（職場やカフェは）賑やかな声が聞こえてくるとそっちに気を取られてしまって、やるしかないという環境がありがたい」

利用方法は勉強以外にも。

（会社員　３０代）
「読書ですね。勉強しないといけないなと思いながらも、なかなか家ではできない部分があって。（自習室は）みなさん集中しているので、自分もやらなきゃなという気持ちになる」

日曜日に訪ねてみると、この日も机に向かう姿が。平日だけでなく週末も目標に向かって勉強に励む人がいる中、自習室に入ってきたこちらの夫婦。夫の宗一郎さんは、日商簿記検定１級の合格に向けて自習室を利用しています。
そんな中、子育て中の妻の依里さんは、社会保険労務士の資格取得を目指して、自宅で勉強していましたが、育児と勉強を両立させようと利用することを決めたといいます。

（社会保険労務士の資格所得を目指す　妻・依里さん）
「子どもをみながらだと集中が続かないので、家族に預けて集中するために利用したいと思って」

目標達成に向けて夫婦で机に向かいます。

（日商簿記１級取得を目指す　夫・宗一郎さん）
「お互いその日の勉強がどれくらい進んだかとか進捗を言い合ったり、お互い違う資格なんですけど、目標があって勉強しているので、刺激になっていて良い感じに勉強できています」

＜スタジオ補足＞
自習室を作ったグロリアスタイムの竹下代表には、３５年の学校の教員経験があるのですが、繋がりのあるさまざまな人たちから「大人向けの自習室がほしい」という声があったそうで、ニーズがあると感じて作ったところ好評だということです。

また、関東を中心に大人向けの自習室「勉強カフェ」を運営しているブックマークスにきくと、全国的にはコロナ禍に店が閉店して、空いてしまったスペースを活用して、自習室が入ることが多いそうです。

自習室は人の迷惑にならなければどんな使い方をしても良いそうです。資格試験などの勉強に使う人がやはり多いそうですが、ほかにもアニメ鑑賞、アプリの開発、習字の練習、サインの練習、ドイツ語の発生練習など、いろいろな用途で利用されているそうです。