母との約束～夢をつなぐ運命の一日～「僕がボクシングを続ける理由」１２ラウンドの激闘

手が止まりそうになった時、あの人の声が聞こえた。

堺市出身のプロボクサー・石田匠。小学6年の時にボクシングを始め、17歳でプロデビュー。次の試合に勝てば、世界タイトルマッチの挑戦権を手にすることができ、大阪出身のボクサーとしては久しぶりの世界チャンピオン誕生が期待されています。

「（ボクシング人生の）集大成というか…今までやってきたことを全部出す。世界戦に行くためにも絶対に落とせない」

石田選手は一度、世界タイトルマッチで敗北を喫しています。名だたるチャンピオンたちは若くして王座を手にするボクシングの世界で再挑戦に要した時間は6年、気が付けば30歳を超えていました。

「（最後のチャンスになる可能性）そうなる可能性もあるし、自分自身すべてをかけて。あすリングに立ちたい」と石田選手は語ります。

過酷な減量のあとに実家で食べる母の手料理。教えた記憶はないけれど、出てくるのは好物ばかり。家族が集まっての晩餐会。

「お母さんが作ってくれた料理は最高。ごちそうさまでした」

石田匠vsビクター・サンティリャンの試合が行われました。一進一退の攻防が続きますが、石田選手が狙い通りのパンチをヒット。その後バッティングで傷を負いますが、そして、12ラウンドの攻防の末、石田匠が判定勝ちを収め、世界チャンピオンへの挑戦権を手にしました。
「プロデビューした時から自分に約束してたから。やっと約束果たせた」

この勝利は、石田匠と彼を支え続けた家族、特に母との約束の証でもありました。

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