Скачать или смотреть 音声_ハビタブル系外惑星 K2-18 bの最新大気分析：JWSTによる生命指標分子の検出報告

Madhusudhan, Nikku, et al. "New Constraints on DMS and DMDS in the Atmosphere of K2-18 b from JWST MIRI." arXiv:2504.12267 (2025).

K2-18 bのブリーフィング：JWSTによる新たな観測とバイオシグネチャーの可能性

ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡（JWST）の中赤外線観測装置（MIRI）を用いた最新の観測により、太陽系外惑星K2-18 bの大気中に、生命活動の有力な指標（バイオシグネチャー）となりうる分子の新たな証拠が報告された。K2-18 bは、水素が豊富な大気と全球を覆う海を持つ可能性のある「海洋惑星（Hycean world）」の候補天体である。
今回の観測では、ジメチルスルフィド（DMS）ジメチルジスルフィド（DMDS）3σの有意水準で示唆された。地球において、これらの分子は主に生命活動（特に海洋生物）によって生成される。観測された透過スペクトルの特徴は、これら2つの分子のいずれか、あるいは両方が高濃度（体積混合比で10 ppmv以上）で存在することによって最もよく説明される。
この発見は、以前のJWSTによる近赤外線観測で示唆されたDMSの微かな兆候を補強する、独立した証拠となる。研究チームは、考えられる非生物学的な生成源（光化学反応や彗星による供給など）を検討したが、観測された高濃度を維持することは困難であると結論付けている。ただし、現在のデータ品質ではDMSとDMDSを明確に区別することはできず、また検出の有意水準をさらに高めるためには追加観測が必要である。この結果は、K2-18 bにおける生命存在の可能性を巡る議論を加速させるとともに、系外惑星における生命探査の新たな段階の幕開けを告げるものである。