再配達削減へ 広がる「置き配」推進/Reduce re-delivery Located delivery

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トラックドライバーの人手不足が深刻化する中、更なる負担となっているのが宅配便の「再配達」です。この対策として、東京都は物流の効率化に向けたプロジェクトを展開するほか民間企業も新たに再配達を削減するためのサービスを始めています。
みなさんは、再配達を利用したことがありますか?「予定が長引いて受け取れなかった」「宅配ボックスがいっぱいのときに再配達になってしまう」
年間約5億個に上ると言われる宅配便の再配達。東京都は再配達の削減など物流の効率化に向けて今年3月から運送事業者らと連携し、「東京物流ビズ」というプロジェクトを展開しています。きょう(11日)はプロジェクトを知ってもらうイベントが行われ、宅配ロッカーの展示や、受け取り人が不在の際に玄関前などに荷物を置く、いわゆる「置き配」で使えるバッグが無料で配布されました。また小池知事と配達員らによる対談も行われ、再配達による負担が増えているという実情が語られました。
再配達を減らす動きは民間でも…
「ヤマト運輸の配達員が今玄関前に荷物を置きました、こちらの受け取り人が昨日から始まった新サービスを利用したということです」
宅配最大手のヤマト運輸はきのう(10日)から、事業者の利用に限っていた「置き配」のサービスを、5600万人以上の一般会員にも拡大しました。会員向けの「置き配」は無料で利用でき、玄関前や宅配ボックスだけでなく、家の前に止めてある自転車のかごや物置などでも受け取り場所として選択できます。
「コロナが明けてきて、お客様も外に出て行かれるようになったときに、ご都合に合わせて家にいることができないみたいなニーズ最近多くいただいていたので、昨年ごろから検討し、今回ようやく提供に至った」
利用者にとっては時間を気にせず荷物を受け取れるため、便利さが増すいっぽうで指摘される、盗難や破損への懸念についても配慮されているということです。
「時間帯の指定と同時に(場所を)選択できるというところがポイントで」「ご帰宅の時間に近しい時間で配達ができるという所で、長時間置かれないというところでセキュリティを担保している」
日本郵便やアマゾンジャパンなどでは、すでに置き配を選べるようになっていて、宅配最大手のヤマト運輸が本格導入したことで、再配達の更なる減少が期待されます。
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トラックドライバーの人手不足が深刻化する中、2019年に16%だった再配達率は、新型コロナによる緊急事態宣言の影響により、在宅する人が増えたため、8.5%まで減少しました。しかしコロナ禍が明け、外出機会が増えるとともに、再配達率も11%台に上昇し、現在も高止まりの状態が続いています。
政府は目標として、今年度に再配達率を6%にすることを掲げていて、玄関前に宅配便を置く「置き配」など、物流の負荷軽減に協力した消費者にポイントを付与する事業を10月ごろに行う方針を示しています。
また、国だけでなく自治体でもこうした動きは広がっていて、板橋区では、宅配ボックスを導入した場合に助成金を支払う取り組みを行っています。戸建て住宅では、最大5万円、集合住宅では、最大15万円を助成していて、インターネットと接続していて、スマートフォンへの通知機能がある宅配ボックスの場合は、助成金の上限額がそれぞれ、15万円と25万円に上がります。この板橋区の助成金事業は、2022年度から実施されていて、22年度と23年度は、受付期限を迎える前に、予算の上限に達する好評ぶりで、今年度も既に予算の7割に、達しているという事です。事業者だけでなく、受け取る利用者側にも、再配達を減らす行動や考え方が求められています。

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