魔王[シューベルト版](Erlkönig)【歌詞和訳カタカナ付き】

Описание к видео 魔王[シューベルト版](Erlkönig)【歌詞和訳カタカナ付き】

モインモイン!
本日はシューベルトの歌曲、「魔王」です。「お父さん! お父さん!」が印象に残っている人も多いのでは? あと、「マイファーザー」ではなく「マインファーター」です(圧)

この音源は原調ではありません。原調はト短調ですが、この音源はへ短調です。
この動画に関しては、中学生の方も多く見るのではないかと思われるので、間違いにお気づきの方はぜひ書き込みをお願いいたします。イタリックの単語(Seynとかtodtとか)については概要欄をご覧ください。

〈曲について〉
 ゲーテが作詞したこの「魔王」という詩には、複数の作曲家が曲をつけました。中でも日本で有名なのはこのシューベルトが作曲した魔王です。シューベルトが18歳にして作曲したこの曲は、数時間という極めて短い時間で作曲されたとされています。中学校の音楽の教科書にはこの曲が載っているため、多くの人は聞いたことがあるのではないでしょうか。
 曲調がどんどんと盛り上がっていくことによって、息子の恐怖感の高揚が鮮やかに描き出され、最後は静かに幕を閉じるドラマチックな展開となっています。
 なお、アニメ『坂本ですが?』では、カラオケで主人公がこの歌を歌唱するシーンがあり、Gewalt(ゲヴァルト、暴力)の単語のところでゲップをします。
 また、ドラマ『真犯人フラグ』でも日本語版が歌われています。
(公式チャンネル)   • Видео  

〈他の作曲家の「魔王」〉
ベートーヴェン:   • 魔王[ベートーヴェン版](Erlkönig)【歌詞和訳カタカナ付き】  

〈rの発音について〉
現代の標準ドイツ語では、rは口蓋垂(いわゆる「のどちんこ」)を震わせる、うがいの時に出るような音になっていますが、オペラドイツ語においては巻き舌のrが使われます。この音源においてもそうなっているのですが、語末や語中子音直前のrを普通の「る」で表記してはちょっと違う発音になってしまうため、「ァル」で表記しています。また、その他のrは全て平仮名で表記しました。音源と一緒に見ていただいて、参考になればと思います。読みにくいかと思いますがご容赦ください。

〈訳について〉
この曲は18世紀の詩であるため、綴りが一部現代ドイツ語と異なっていたり、語法が異なっていたりと特徴的なところがあります。なお、うぷ主はドイツ語の専門家ではありません。素人です。ドイツ文学を専攻しているような方からみるとなんだこれはと思われるかも知れません。そういう場合はぜひコメント欄でご教示ください。
また、有名な日本語訳もありますが、歌えるようにするためにドイツ語の意味が削り落とされていたり、若干意味が変わったりしているところがあります。この動画においては極力直訳を行うように心がけたつもりです。

・イタリック(斜体)について
現代ドイツ語と綴りが違うドイツ語です。他にもあるかも知れません。
Sey→Sei
gethan→getan
Noth→Not
todt→tot

・er hält ihn warm
直訳すると「彼は彼の暖かさを保っている」です。

・was birgst du so bang dein Gesicht?
「なぜそんな不安げに顔を隠しているのか?」
birgst < bergenですが、これは「救出する」という単語です。雅語としての用法で、「隠す、守る、匿う、秘める」という意味があります。また、不安は標準ドイツ語でAngstですが、bangはdie Bange(不安)として現代では方言で使われています。

・Den Erlenkönig mit Kron’ und Schweif?
「王冠を身につけ長い裾の服を着た魔王が?」
Schweifをどう訳すかがポイントです。現代ドイツ語として訳すならば、「尻尾」ですが、よくよく調べてみると、長くのびた裾を持つ服、裳裾と言った意味が出てきます。魔王を描いた絵や石像などをみると、どうやらこれは冠とともに服装の描写であるという認識が正しそうです。ほかに、尻尾のように長い髪という解釈もあるようですが、採用しませんでした。

・Meine Mutter hat manch’ gülden Gewand.
「私の母は綺麗な着物をたくさん持っている」
ここでいう着物というのはもちろん和服のことではなく、法衣やローブといったある種宗教的な、儀式的な服装を表します。当時の服装としては一般的だった……のでしょうか?

・Und bist du nicht willig, so brauch’ ich Gewalt.«
「そして君にその気がないなら、私は暴力を振るう」
日本語訳ではよく、「暴れてもさらっていくぞ」とか「無理やり連れていくぞ」という訳が当てられていますが、Gewalt brauchenで「暴力を振るう」です。また、soは「〜ならば」ですので、ここは順接で訳しました。

〈この曲が意味するところ〉
個人的に、この曲の分析というか解釈はいくつかあると思っていまして、ここに書いてみようと思います。
他にもいろいろ解釈ができると思います。どれが正しいかとか、白黒つけるつもりはありません。みなさんで自由にご想像ください。

(魔王実在説)
少年にだけは魔王が見えていて、魔王が少年に対して呪いをかけた。
それによってもともと病気だった少年は呪い殺されてしまった。

(悪夢説)
少年は病気によってうなされており、幻覚を見た。
父は急いで馬に乗せてどこか(医者のところ?)まで連れて行こうとした。
途中、少年は魔王が現れる夢を見てうなされ、それを父に対して訴える。当然、少年の夢なので父からは魔王やその娘の姿は見えない。
父は段々と息子の様子を怖いと感じるようになる。
父は大急ぎで息子を抱えて目的地へ急いだが結局その甲斐なく、息子は病気で死んでしまった。

(風刺説)
父は息子から不安を訴えられているにもかかわらず、最初は気のせいだとなだめるばかりで何もしない。
魔王は最初、優しい雰囲気を醸し出しながら少年を誘うが、急に態度が変わって暴力をふるうということまで言っている。
最終的に、少年は死んでしまうが、父はそれを止めることができなかった。
社会的に弱い立場の者が何かを訴えても、身近な人は全く応じず(あるいは気づかず)最悪の事態に至るということや、最初は優しい顔をして近寄ってきた人物が豹変して危害を加えるようなことは現実の世界でもあり、このことを暗喩している。

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