「幽玄の石山観音寺」（宮崎県都城市・高城町）ドローン空撮2024〔そらぴくと〕

石山観音寺（いしやまかんのんじ）～

　石山観音寺は都城市高城町にある、諸祈願の成就、特に「子授け・安産祈願」に御利益のある観音さまとして古くより親しまれてきた古刹（こさつ）です。
　石山観音寺は、『石山観音池公園』のすぐ近く、広域農道「都城盆地朝霧ロード」沿いにあります。とても小さな「石山観音寺」の案内板を目印に交差点を曲がり、山門に続く木々の生い茂った道路を、奥に進んでいきます。最上段にある駐車場の近くにある山門から、約２００メートルのところに観音堂があります。
深い緑の中に静かに佇むお堂ですが、そのあざやかな朱色が何とも不思議な印象を与えます。
　それでは、参詣道を進んでいってみましょう。
　山門には、島津家菩提寺との関係からでしょうか、○に十文字のお馴染の家紋が彫られています。なんとも不思議な姿をした石の門です。山門のすぐ脇に、不思議な丸石が置いてあります。まるで磨いたように綺麗な表面と丸い形の石が硬い岩の中に包まれています。
　山門からから観音堂まで参詣道は２００メートルほどです。お堂までの道のり前半はこの谷川が心地よいせせらぎの音を奏でながら迎えてくれます。歴史を感じる杉、クス、ドングリの木などの木々がそびえ立ち、足元には渓谷から流れ来たせせらぎと苔むした大小の岩々が静かに座ります。
　道程の中間あたりに、その形から亀岩（かめいわ、かめいし）と呼ばれる岩があります。ここの山号が亀石山とあることにも関係があるのかもしれません。この岩に触れて願い事をすれば叶うという言い伝えがあるそうです。
　参道の後半は観音堂へまっすぐにつながる石段が続きます。この石段は百九段あります。煩悩の数百八をもう一歩越えると、そこには観音さまが笑顔で迎えてくださる、ということのようです。
　いよいよ観音堂に到着です。
　観音堂には三尊の仏さまがおられます。中央にご本尊の十一面観世音菩薩、左脇に不動明王そして右脇に弘法大師の各尊配置です。
　観音堂に向かって左手にこの岩の斜面が現れています。表面に円形や亀甲形をした文様がありたいへんめずらしく不思議な岩肌です。昔、開創時にお堂を建てる折に神の乗った馬が現れ蹴散らしてこの土地を拓いたという伝説があり、その時のヒヅメの跡だそうです。

＜歴史＞
　石山観音は、古来霊験あらたかなる安産の観音さまとして信仰を集めてきました。本尊は十一面観音菩薩です。開創は明確ではありませんが、敏達（びだつ）天皇の頃（570年頃）であろうとも言われています。当初は大悲堂（だいひどう）と呼ばれ、天台宗（てんだいしゅう）の石山寺と称する小さな寺でした。
　以後、長い年月が流れ、応永六年（1399）に中興の人と称される実庵（じつあん）和尚が来山時、日州亀石山（にっしゅうきせきさん）福聚寺（ふくじゅじ）と改めて曹洞宗（そうどうしゅう）の寺となりました。安永四年（1775）には寺号がもとの石山寺に戻ります。島津家菩提寺（ぼだいじ）福昌寺（ふくしょうじ）（曹洞宗）の末寺となり、江戸時代には鹿児島薩摩藩主家久や光久などが参詣したと伝えられています。
　明治初めに行なわれた廃仏毀釈（はいぶつきしゃく）により慶応三年(1867)に廃寺に至りますが、明治十三年十月（1880）という早い段階で再興され、現在に至っています。　
天正期(1573～1591)につくられた木造実庵禅師座像や地蔵菩薩像、江戸時代につくられた経典供養塔や庚申塔(こうしんとう)など、幕末から明治初期にかけての廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)で多くの寺院が壊された鹿児島藩領にあって、中世から江戸時代までの寺院の姿を伝える貴重な資料群が残されています。
　最近では平成十四年、石山第九自治公民館を中心とした石山地区民の努力によって、観音堂周辺や参道の荒廃放置箇所への開発整備が行われました。その結果、苔むしていたお堂横の通称ひづめ岩も出現しました。同年九月十八日、本尊の十一面観音像と弘法大師像の落慶法要が新たに着任した真言宗僧侶によって行われ、現在は真言宗のお寺（堂）として歴史と先人の威徳を受け継ぎ大切に育んでいます。


※ドローンによる撮影は、飛行ルールに従い、許可されているエリアで撮影しました。
※「そらぴくとオリジナル飛行マニュアル」による国土交通省(大阪航空局)全国包括許可〔日本全国 DID地区上空飛行･夜間飛行･目視外飛行･学校等上空飛行 許可〕を取得済です。また、ドローンによる事故等への万が一の備えとして、対人事故・対物損壊・人格権侵害補償の保険に加入しています。

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□　動画内容について、詳しくはこちらもご参照ください。
　・石山観音寺ホームページ
　・都城観光協会ホームページ（都城の観光）
　・都城市ホームページ（都城の文化財）

□　ドローン飛行及び動画撮影の許可・申請・届出・連絡・確認先等
　・石山観音寺

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