「11度目の日本一へ」そろばん界“37歳のレジェンド”驚異の計算力も買い物では4円の誤差が…ナゼ？

特集は、そろばんの全国大会で通算10回日本一に輝きレジェンドと呼ばれる仙台市の男性です。もはや、そろばんを使うより暗算のほうが速い驚異的な計算力に迫りました。パチパチとそろばんのたまの音が響く教室。その中で子どもたちを見守る男性が日本そろばん界のレジェンド、土屋宏明さん37歳です。そろばんと暗算、いずれも最高位の10段。国内最高峰のそろばん大会では通算10回日本一に輝いています。土屋宏明さん：
「まだもう少し若手に負けないようにチェレンジしたいなとは思います」土屋さんは仙台市内でそろばん教室を経営し自ら指導しています。2019年に開かれた全国大会では個人総合競技に出場。個人総合には年齢制限がなく、まさにその年のそろばん日本一を決める競技です。

通算10度の日本一　しかし去年は決勝で…

掛け算、割り算、見取り算の6種目を正確さとスピードで競います。2019年の大会も順調に決勝に駒を進めた土屋さん。鋭い目で問題用紙を見つめ驚異的なスピードで答えを記入していきます。そして…、会場アナウンス：
「3番席、土屋宏明選手得点150点見事満点です。土屋選手おめでとうございます。10度目の全日本チャンピオンです」しかし、2022年は決勝で1問ミスを犯し11回目の日本一を逃しました。今年は、そのリベンジに燃えています。土屋宏明さん：
「リベンジという意味でも、もう一度日本一になりたいなと。それが素直な気持ちです」

13歳で名人に　銀行員を経てそろばん教室を開く

もはや、そろばんを使うより暗算のほうが速いという土屋さんに掛け算問題を制限時間10秒で何問できるか回答してもらいました。すると、10秒間で7問と、なんと1問にかかった時間は驚異の1・4秒でした。石巻市出身で4歳からそろばんを始めた土屋さん。なんと13歳の史上最年少で名人の称号を得ます。2002年当時15歳の土屋さんは、ライバルとの激闘の末、日本の頂点に立ちました。土屋宏明さん（当時15歳）：
「来年こそは完璧に勝ちたいですね」その後、土屋さんは銀行員を経て10年ほど前からそろばん教室を開き4歳から大学生までおよそ100人にそろばんの面白さを説いています。そろばん教室の生徒：
「日本一って感じがします。左手で書いても負けちゃったりするんで、本当にすごいなあと思います」そろばん教室の生徒：
「ダジャレが好きな人です。先生に教えてもらい始めてから結構伸びたなって思います」
土屋宏明さん：
「もちろん、計算をできるようになるのは当たり前の話なので、そろばん習うことによって、それ以上に頑張り続けた継続した努力というものをいずれ何かの形で身についてはいると思うのでそれを生かしていただければなと思っています」0,1秒を争うそろばん競技ですが、その暗算能力は普段の生活でも役に立つことがあるといいます。土屋宏明さん：
「計算が速いから活きるというのは、買い物とかそういうのはあるかなと思います」そこで、土屋さんが普段利用しているというスーパーマーケットで買い物の様子を撮影させてもらいました。

脅威の計算能力　買い物3000円ピッタリにチャレンジ

「買い物」で活きるという脅威の計算力。肉、野菜、お菓子を3000円ぴったりを目指して購入してもらいました。土屋宏明さん：
「3000円ということでピッタリに近づけるよう、なるべく速く買い物できるように頑張りたいと思います」まずは野菜コーナー。キャベツ2分の1を手に取りました。続いてキュウリとナスをかごに。そして、精肉コーナーからお菓子コーナーを一気に進みます。土屋宏明さん：
「こっちのほうが安いですね」かかった時間は5分17秒。清算の結果は…

そろばん界のレジェンド　最大の敵は「消費税」だった

買い物ピッタリ3000円チャレンジ。精算したところ…、合計3004円。誤差は4円でご明算とはなりませんでした。土屋宏明さん：
「多少、税金でずれちゃうんですね、どうしても消費税が…」本番では、ミスが許されない頭脳の格闘技そろばん日本一決定戦。日本一奪還に燃えるそろばん界のレジェンドは静かに集中力を高めています。土屋宏明さん：
「超一流の選手たちが集う日本最高峰の大会ですので、やっぱり緊迫感ある場所ですし、そのなかで平常心を持って挑むことができたらなと思います」そろばん日本一を決める全国大会は8月8日、京都で開かれます。

詳細は NEWS DIG でも！↓
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/tb...