能登豪雨の爪痕…家倒れ、むき出し 迫られる決断…ペンション再建か、廃業か【羽鳥慎一モーニングショー】(2024年9月26日)

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 石川県能登半島の豪雨被害。道路が寸断され一時孤立状態になった輪島市の七浦地区では、209人の住民全員が集団避難した。

■孤立集落209人 集団避難

 能登豪雨から25日で4日。孤立状態にあった輪島市門前町の七浦地区。25日、ようやく緊急車両などが通れるようになった。

七浦地区区長
「若い方は各地区の連絡とか、物資の輸送とか、情報交換とかそういうのをやってました」

 電気も水道も、携帯電話の通信も止まったまま。黒板には、各集落の避難状況が事細かに書かれていた。

 取り残されていた住民、その数209人。

七浦地区区長
「人数で(食料の)数を入れて、各地区の区長さんがここから持っていく。各地区の集会場は、住民が取りに行く。そういう順序でやってます、地震の時から」

 1月に発生した地震でも、およそ2週間にわたり孤立状態が続いた七浦地区。25日、209人の住民全員で安全な地域に集団避難することが決まった。

 集団避難が決まり、避難所内は準備に追われた。連絡が住民にいっているか、不安になったようだ。

 集団避難は26日午前9時から、住民全員が七浦公民館に集まり、車で避難するという。

七浦地区の住民
「みんなは一緒にいるから安心は安心だけど、後のこと考えたら不安は多いですね」
「もう(七浦に)いられない。暗い中には。暗くて水のない中には。地震でちょっと頑張って、やっと抜けて、もうこんな経験したくないと思っていたら、また起きたので…」

■自衛隊、倒木かきわけ孤立集落に物資

 これから隊員18名が1人およそ40キロの支援物資を持って、孤立している美谷町を目指す。孤立状態となっている集落へ支援物資を届ける自衛隊に同行させてもらった。

 大きな倒木を乗り越え、道なき道を歩いていく自衛隊員。到着したのは、自宅が被害に遭った避難住民が集まる輪島市美谷町の集会所だ。

美谷町の住民
「うれしいです。おかげさまでね…。なんとかなりました、怖かったです」

 物資搬入以外にも、体調不良者がいないかの声掛けが行われた。

自衛隊員
「熱っぽいなとか、しびれているなとか。そういう方、いないですかね」

 そんな最中、住民の体調が悪化。

自衛隊員
「今、脈拍が110。熱が38℃。そちらから、ヘリ要請できます?」

 携帯電話がつながらないため、自衛隊が衛星電話で救助ヘリを要請する。

 さらに、住民に先導され、集落の奥へと進んでいく隊員。

自衛隊員
「行きやすいように、がれきどかして」

 救助された住民の自宅前は、がれきや土砂に囲まれ、集会所に避難することができずにいたという。

救助された住民
「俺、歩きがちょっとあれだから」
「(Q.住民の顔見てほっとした?)うん、やっぱりうれしい」

■妻のいる自宅…目の前で流され

 住宅4棟が流され、男女3人が安否不明となっていた輪島市久手川町。救助隊が慌ただしくがれきの山に集まる。 

救助隊
「副隊長!副隊長!」

 25日、井角祐子さん(68)が遺体で発見された。

井角祐子さんの夫 井角隆さん
「よく見つけてくれたという感謝の気持ちですね」

 当時の痛ましい状況を、夫の隆さんが語った。

井角隆さん
「(雨が)ひどくなってきたので、車を動かそうという話になって。それが(午前)9時半ごろだった。(車を)動かした後、山の上のほうから水が来て、その次に川の本流が来て、お互い別れ別れに…川の両岸にいて。祐子(妻)のほうが、うちに避難してて『2階に上がって』と言ったんですけど」

 他の家の2階に避難した夫の隆さんの目に映ったのは、川に流されていく自宅だった。

井角隆さん
「ゆっくり50メートルくらい川にゆっくりと浮かんで、曲がり角すぎて家が前のめりになって沈んでいく感じでしたね。今にして思えば、『2階に上がれ』っていう言葉が正解かどうか後悔しますね、私は。山のほうに逃げていたら…たぶん結果論ですけど、助かっていると思うんです…」

■「一番困る」車が水没 生活再建の支障に

 孤立状態が続いていた輪島市南志見地区。1月の地震で壊れた屋根をブルーシートで覆う家々。その脇を川が流れている。橋に目を向けると、川に向かって傾く家がある。

 家の下の土地が濁流によって削られている。よく見ると、傾いた家の隣にある家屋とつながっていたことが分かる。傾いた家の床は残っていて、家具がむき出しになっている。

 川の反対側にも、家の一部が川に崩れ落ちている。こちらも崩れた部分の土地はすべて流され、残った家は内部が露出し、浴室が見えている。

 半壊した小屋の脇にたまっているのが、おびただしい数の流木。豪雨前の画像を見ると、小屋の脇には幅10メートルほどの川が流れていたのが分かる。

 流れてきた流木は海に流れ出る直前、河口に架けられた橋によってせき止められ、大量にたまっている。

 豪雨によって発生した濁流が、いかに強い力で流れていたのかが分かる。

 輪島市河井町では…。

被害に遭った住民
「(Q.被害は?)地震よりひどいですね。全部なくなっちゃって、1階のものが。電化製品も全部ダメだし。(片付け)まだまだかかりそう」

 住民が豪雨に襲われた21日に、家の前を撮影した映像。一見すると、地面に泥がたまっているだけのように見えるが、よく見ると、2台の黒い車のフロントガラスと屋根だと分かる。

 泥水はボンネットの高さまで来ていて、エンジンは完全に水没している。実際に、その車は今どうなっているのだろうか。

被害に遭った住民
「(Q.エンジンを乾かしている?)乾かしているんですけど、多分ダメ。もう、エンジン掛からないので」

 こちらの住民も、車が水につかりダメになってしまったという。

被害に遭った住民
「(Q.車が使えないと厳しい?)ええ、輪島はね。動けないから、やっぱりどこも。日常の買い物、(仕事から家に)帰ること全部。だから、それが困ったかもしれない」

■迫られる決断…ペンション再建か、廃業か

 片づけさえできないほどの被害を受けた場所もある。

 輪島市内の海岸沿いを走っていると、見えてきたのは白い洋館。35年前から営業する、ペンションだ。

 豪雨前の現場を見ると、ペンションの前は広い2車線の道で、自動販売機の前まで道路だった。さらにペンションの横にあった建物は、土砂に押しつぶされ、なくなってしまっている。

 ペンションオーナーの池山裕巳さん(63)に、中を見せてもらった。

 床が、大きな岩や土で埋め尽くされている。男性用便器の半分以上が、土砂に埋まっている。

池山さん
「(ペンションの)真後ろの土砂が崩れて、全部泥が流れてきて埋まった。膨大な土砂の量」

 ペンションの裏には、押し寄せた土砂が1階部分を埋め尽くすほどの高さまでたまっていた。当時、宿泊客は…。

池山さん
「(雨雲)レーダーが出た時点で、泊まっているお客さん全員に『出てくれ』と言った」

 豪雨が来る前に危険だと判断。事前に退室してもらい、予約客もキャンセル。池山さん自身も避難したため、人的な被害はなかった。

 1月の震災では幸い被害が少なく、2月から営業を再開できたが、今回の豪雨災害を受けて、こんな思いもあったという。

池山さん
「更地にしてもらって再建という形で、また宿をしたいけど、なかなかそういう思いだけじゃ…。私自身が次に住む所と、メインの仕事を見つけるのが精いっぱい」

 池山さんは、ペンションを廃業する可能性が高いという。震災からの復興の最中に豪雨災害に見舞われたが、池山さんは、こう話す。

池山さん
「三十数年いたところだから、思い出もたくさんあるし、友達がいる。輪島にまだかじりついていたいという意思がある」

(「羽鳥慎一 モーニングショー」2024年9月26日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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