B.I.G.JOE / D.D.D -Drug Dealer's Destiny- (Official Video)

この『D.D.D -Drug Dealer's Destiny』という曲は、2004年頃にB.I.G.JOEがオーストラリア刑務所の中で彼の同部屋だった若きタイ人ドラッグディーラーの話に基づいて書かれたもの。
2008年にリリースされた彼の2nd Album『Come Clean』に収録されており、彼のライブでは結構な頻度で演奏されている人気曲の一つ。
今回実際にタイでKODAI THE MONKのアコースティックギターと、歌詞はオリジナルそのままだが、新たに歌い直しされて現地で収録されており、同じく新たにミュージックビデオも彼らと同行したMARIO WORKSによって撮影された。

今作品の見所は、何と言っても覇気迫るB.I.G.JOEのブルースを歌い上げるような感情豊かなストーリーテーリングラップと、KODAI THE MONKによるアコースティックギターの絶妙なハーモニー効果、又、実際にタイのカオサンロードなどでゲリラ的に撮影された荒々しく現地のストリート臭がプンプンする映像の数々に目を奪われるはずだろう。

しかし、奇跡はここで起こった。

2004年に半分フィクションとして書かれたこの曲中に出てくる主人公の彼女：Honeyと作者本人によって書かれてあるが、16年の時を経て今回2020年2月下旬のタイで新型コロナウィルスが猛威を振るい始めた頃にB.I.G.JOE とKODAI THE MONKの収録と撮影は行なわれていった。
そしてこのビデオに偶然にも出演してくれた彼女Honey役の女性は現地でたまたま声をかけて知り合った実際の娼婦だが、なんと彼女の源氏名がまさかのHoneyだった。

世界は広く、果てしなく無限に見えるが、
時にゾッとするほどのタイミングで会うべくして出会う人がいる。
これを運命、もしくはDestinyと呼ぶのであろう。
自ら書いた架空の物語が、時を経ても尚、その物語は命を持ったかの如く、現実となって目の前に現れる時がある。

人生は奇跡の連続である。
しかしその奇跡でさえも、いつかの自分が考えていたことならば、
人は思い通りの運命を辿ることが可能なのであろう。

あくまでこの物語はフィクションであり、
実際の人物・団体・事件とは一切関係ありません。