災害から命を守るキーワード“備えない防災”とは?関東大震災から100年|TBS NEWS DIG

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関東大震災の教訓を未来につなぐ、「つなぐつながるプロジェクト」です。

首都直下地震や南海トラフ巨大地震は30年以内に高い確率で起こることが予測されています。災害から命を守るためのキーワード“フェーズフリー”、「備えない防災」とは。

色合い豊かな野菜が入った肉じゃがなど、これらの料理。手が込んでいるようにみえますが、実は、全てレトルト。水やレンジも必要なく、賞味期限は3年。長期保存が可能です。実はこれら、ある考えの下に作られています。

渋谷ロフト広報 髙橋ひとみさん
「普段はおかずや食事の一品として食べていただいて、有事の時にも食べ慣れた普段の味を食べられる、フェーズフリーの食品が増えている」

「フェーズフリー」。普段使いできるものが災害時にも役立つ。そんな「備えない防災」が近年、注目されています。

水やお湯を注ぐだけで、いつもの味が楽しめるふりかけご飯。パッケージの底が安定しているため、食器を使わずにそのまま食べることができます。

フェーズフリーの対象は食品だけではありません。

東京・池袋に3年前にできた公園、「IKE・SUN PARK」もその1つ。洗練された都会の公園にみえますが、最新の機能を備えた防災公園なのです。

利用者
「普段使う人たちのためにデザインされている感じがするから、防災公園というイメージはないですね」

涼しげな木陰を作るこの小道にも、大きな役割が。

豊島区都市整備部公園緑地課 片山裕貴課長
「このシラカシの木は火に強いと言われている木でして、災害が起きた時に火を防いでくれる」

100年前の関東大震災では、当時の東京市で亡くなった人の96%が火災による焼死でした。今後、起きるとされる首都直下地震でも火災により、大きな被害が出るとみられています。

火に強い62本のシラカシの木が、周囲の住宅街で火災が起きた際、延焼を遅らせると言います。

さらに、停電や断水の時も流せる水洗トイレを備え、地下には大きな貯水プールも。こちらのベンチは、かまどに変身。炊き出しをすることもできます。

利用者
「逃げた先に備蓄(食料)があったら安心だなと思います。大人はなんとかなるけど、子どもは食べたり飲んだりしないと生きていけないから」

「いざという時」以外にも役立つ、“備えない防災”。今後も広がっていきそうです。

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