【うつ病】「うつ」になったら抗うつ薬?【精神科医が8分で説明】うつ状態|SSRI|不安障害

Описание к видео 【うつ病】「うつ」になったら抗うつ薬?【精神科医が8分で説明】うつ状態|SSRI|不安障害

0:00 (1)はじめに
0:15 (2)「うつ」とうつ病と抗うつ薬
1:24 (3)幅広い「うつ」と抗うつ薬をどうするか
4:10 (4)不安(不安障害)と抗うつ薬
7:28 (5)まとめ

「うつ」になったら抗うつ薬は必要でしょうか?うつ病では第一選択の抗うつ薬(SSRI等)ですが、一般語「うつ」は幅広く、例えば一過性のストレス反応的な「うつ」なら抗うつ薬は使いません。一方、パニック障害等の「不安障害」の不安に抗うつ薬を使う場合があります。

ご質問「「うつ」になったら抗うつ薬?」について、精神科医が8分で回答しています。
出演:春日雄一郎(精神科医、医療法人社団Heart Station理事長)

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【ご質問】「うつ」になったら抗うつ薬?

(1)はじめに

「うつになったら抗うつ薬?」というご質問に対する答えは、「必ずしも使わないことも。状態等の見極めが大事」です。まず「うつ」は落ち込みを表す一般的な言葉で、一過性のこともあれば継続することもあります。うつ病が原因となることもありますが、その他の状態の可能性もあります。特に一般的な「うつ」という表現の場合は、診断を受けていない場合が想定され、様々な状態の可能性があります。

(2)「うつ」とうつ病と抗うつ薬

抗うつ薬は、脳に作用することでうつ病などを治療する薬です。セロトニンを増やすSSRIが代表的です。脳のレベルで不調があるときには有効性が高く、うつ病の場合は第1選択となります。一方、脳レベルの不調がない、もしくはうつ病とは別の不調がある場合は、効果を期待しにくい特徴があります。

うつ病の場合、抗うつ薬の必要性が高くなります。うつ病はセロトニンの不足など脳の不調であり、SSRIなどの抗うつ薬を主に使用します。落ち込みや不安などの症状改善のほか、再発を防ぐ再発予防作用も期待できます。復職など社会復帰する場合も、原則として抗うつ薬を継続した状態で復帰を進めていきます。

(3)幅広い「うつ」と抗うつ薬をどうするか

「うつ」は現在の落ち込み状態を示す一般的な表現で、その原因や背景は幅広いものがあります。一方でうつ病は、脳の不調が想定される特定の状態です。つまり、うつの全てがうつ病ではありません。

うつの状態には以下のようなものが含まれます:
ストレス反応(ストレスによる一過性のもの)
適応障害
双極性障害のうつ状態
気分変調症(年単位の慢性的な落ち込み)

ストレス反応の場合、抗うつ薬は原則不要です。脳の不調などがないストレスのレベルでは、基本的に抗うつ薬は使用しません。次第にストレスに慣れて改善することを待つことが基本となります。反応が強い場合は、睡眠薬や抗不安薬を一時的に使用することがあります。

適応障害の場合、純粋な適応障害であれば、これは強いストレス反応で脳の不調ではないため、抗うつ薬は使用しません。環境調整などのストレス対策を行い、必要に応じて睡眠薬などを補助的に使用します。ただし、ストレスが避けられない場合や、うつ病に近い状態の場合は使用することもあります。

双極性障害(躁うつ病)の場合は、別の薬である「気分安定薬」を使用します。特に双極1型では、抗うつ薬のリスクが高いため、原則として使用を避けます。

気分変調症の場合は、一度は抗うつ薬を使用してみる価値があります。うつ病未満のうつ症状が年単位で慢性的に続く状態ですが、時にうつ病と似た原因があることがあります。ただし、効果が乏しい場合も少なくなく、その場合は無理して続けません。

(4)不安(不安障害)と抗うつ薬

不安障害は、強烈な不安が続くことで生活にも強く影響が出る精神疾患です。代表的な不安障害には以下のものがあります:

1. 社会不安障害(人前や対人場面の強い不安)
2. パニック障害(急な心身の不調「パニック発作」を繰り返す)
3. 全般性不安障害(様々な物事への慢性的な不安の持続)
4. 強迫性障害(強迫観念と確認行為が特徴的)

不安障害もうつ病と類似のセロトニンの不足など脳の不調が示唆され、SSRIなどの抗うつ薬を主に使用します。症状改善と再発予防を期待し、「脱感作」という不安に慣らして活動範囲を戻す方法と併用します。

各不安障害における抗うつ薬の使用:
パニック障害:基本的に抗うつ薬を使用。SSRIを主剤とし、発作時用の抗不安薬を併用
社会不安障害:一度は使用を試みる。効果がある場合は継続
全般性不安障害:社会不安障害同様、一度は使用を試みる
強迫性障害:基本的に使用。ただし、多量必要な場合が多い

(5)まとめ

うつ病では抗うつ薬は第1選択ですが、より広い「うつ」では状況によって対応が変わります。シンプルなストレス反応では原則として抗うつ薬は使用しません。適応障害ではストレス対策を優先する一方で、気分変調症では一度は相性を確認するなど、うつの背景によって抗うつ薬の位置づけは変化します。

不安障害でもうつ病と共通点が多く、抗うつ薬がよく使用されますが、性格要素が強い場合は効果が限られることもあります。治療方針の決定には、症状の背景や原因を適切に見極めることが重要です。

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【監修者】
医療法人社団Heart Station 理事長 府中こころ診療所院長 春日雄一郎
精神科医(精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医)
2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。

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