古い町並　　屋久島町宮之浦　　鹿児島県

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古い町並
屋久島町宮之浦は鹿児島県南部の海上に浮かぶ薩南諸島の一つ屋久島の北部、宮之浦川河口の沖積低地に位置する集落である。
文禄４年（１５９５）太閤検地の際、種子島氏の支配を離れ、慶長１７年（１６１２）以降、鹿児島藩の直轄地となる。
「三国名勝図会」（文禄検地）によると吉田村の小村であったが、その後「薩藩政要録」によると宮之浦村は本村となり、一湊・楠川・志戸子・小瀬田の各村を小村とした。
享保１１年（１７２６）の検地帳では、村高１８４石余、「三州御治世要覧」・「旧高旧領」でも村高はほぼ同じである。
伊能忠敬の「九州東海辺沿海村順」では、吉田村の枝村としてみえ、家数１８０とある。
屋久島支配のための屋久島手形所（はじめ代官所、元禄期以降は屋久島奉行所ともいった）が当地に置かれた。在番奉行が詰め、船の通行に必要な書類の発行、島の民政全般を司った。他に異国船番所ならびに異国船遠見番所や津口番所、船改所も置かれ、島内の行政の中心地であった。
明治１１年の家数約７０、大正１２年頃の家数２２０、人数約１，０００。
集落の様子は平屋建て切妻造り瓦葺の家屋が建ち並ぶ。板張り家屋が多く、石垣や生垣の塀も多く見られる大きな集落である。今、町役場は屋久島空港近くにあるが、屋久島の経済の中心はこの宮之浦集落であろうと思う。各地と結ぶ船便も殆どはこの宮之浦港からの発着であった。

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