「怖くてまだ帰れない」日本に避難したウクライナ母子 開戦1年…遠い祖国戦下の家族を思う

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ロシアによるウクライナ侵攻から24日でちょうど1年。戦争が終わる兆しはいまだ見えてきません。娘とともに福岡県田川市に避難した女性は、平和な日本での生活に馴染みつつも、一日も早い戦争の終結を願っています。


◆イチゴ収穫作業にも慣れ
真っ赤に色づいたイチゴを一つひとつ丁寧に収穫していくエカテリーナ・チャプリンシカさん(31歳)。2022年3月、娘のアナスタシアちゃんとともに、戦地となったウクライナを離れました。日本に呼び寄せた姉が暮らす福岡県田川市での生活は、1年になろうとしています。

エカテリーナさんは2022年春から、社会福祉法人「暖家の丘」が運営するイチゴ農園で働いています。株の手入れに収穫、そしてパック詰め。すっかり慣れた手つきが、流れた月日の長さをうかがわせます。


◆英語を交えて意思疎通
エカテリーナさん「楽しいです! 修行みたい!」
Q.パック詰めは得意になりましたか?
エカテリーナさん「上手になったと思います。黒木さんに聞いてみて」
暖家の丘 黒木誠さん「最初来ていただいた時と今では、作業スピードもかなり速くなっている。特にパック詰めのところ、本人の中で改善を重ねながらやってくれている。そういう仕事の取り組み方は、すごくありがたいと思っています」

作業が一段落したエカテリーナさんがあるものを見せてくれました。エカテリーナさん手作りのイチゴジャムです。

RKB坂本くるみ「いただきます…おいしい! 甘い」
暖家の丘 黒木誠さん「めちゃくちゃジューシーです」

イチゴ農園で働く人たちとは、英語を交えながらコミュニケーション。職場にもすっかり馴染んでいます。


◆手作りジャムはすぐ完売 
この日、収穫したばかりのイチゴを持って訪れたのは、田川市役所です。ロシアによるウクライナ侵攻からまもなく1年。遠く離れた田川市で避難生活を続けるエカテリーナさんの姿を通して、ウクライナへ思いを寄せてもらおうとイチゴの出張販売を計画しました。

購入した人「おいしそうだったので買いました。やっぱり大変だと思うので、こういうところで買ったりしたいなと思いました」「仕事している間は嫌なこと忘れちゃうので、そうなれればいいなと」「やっぱり複雑だと思いますね。向こうに家族がおられるというのを聞いていますので、胸が痛みます。支援も込めて買いました。愛情がこもっていると思う」

市役所での出張販売は、持ってきた100パックがあっという間に売り切れました。「日本に来て、笑顔が増えた」と話すエカテリーナさん。ウクライナに残る夫と両親に思いをはせない日はありません。

エカテリーナさん「戦争が激しくなったら、夫も戦争にいかないといけない。それが今一番怖い」


◆日本語もしゃべり出した4歳の娘
娘のアナスタシアちゃんも、小さな体で一生懸命環境の変化を受け止めています。友達と遊ぶアナスタシアちゃんからは、笑い声とともに時折日本語も聞こえてきます。

おひさま保育園保育士 中本絵梨香さん「最初来た時は、パンをアナスちゃん用に用意していたんですけど、今はご飯も味噌汁も食べるようになって、みんなと同じ給食を食べています。さみしい思いをさせないように、私たちが母親になった気分で接しています」

日に日に成長していくアナスタシアちゃんの姿を、祖国で暮らす夫は見ることができません。

エカテリーナさん「夫はいつもアナスタシアの様子を聞いてきます。心配している。子供は大きくなるのが速いから。1年くらいアナスタシアに会えていなくて、さびしがっています」


◆売り上げはウクライナに残る夫へ送金
エカテリーナさんは、福岡や東京でウクライナ支援のイベントを開催して手作りのお守りやブローチなどを販売。ウクライナに残る夫は、エカテリーナさんから送られた売り上げで、下着やシャツ、防寒具などを購入して病院や軍に寄付しています。

エカテリーナさん「ウクライナのことや戦争のことを思い出さない日は、ありません。でも悲しいことを考えるよりも、ウクライナのために出来ることをしたいと思っています。今は少し落ち着いているように見えるけど、また厳しい状況になってくるはず。どうなるか分からないから、怖くてまだ帰ることはできません。ただ望むことは早く戦争が終わることです」

多くの命、安全な生活、かけがえのない家族との時間――。たくさんの大切なものを奪い続けている戦争が始まって、まもなく1年です。

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