【値上げの秋】9月は食品1400品目 猛暑で夏バテ “物価の優等生” たまごも値上がり 福岡

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9月に入りましたが、ことしは“値上げの秋”となりそうです。9月はおよそ1400品目の食品が値上がりし、「物価の優等生」と言われる「たまご」も価格が上がっています。

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■児玉晃太朗記者
「午前10時の開店早々、続々と人が集まってきました。並んでいる場所はおせち売り場です。」

ことしも残り4か月。北九州市の小倉井筒屋では4日、正月の「おせち」売り場が登場しました。全国の老舗料亭や有名ホテルが手がけるおよそ300種類のおせちが予約できます。

物価高が続くなか、買い物客が気にかけていたのは。

■買い物客
「金額を考えて安いのを。」
「おせちは、毎年ランクは下がってきているけれど、区切りのものなので、ある程度は贅沢しています。しょうがないですもんね。下げてくれとも言えないし。」

井筒屋では、ことしは3万円前後のおせちが売れ筋と見ています。

福岡市東区のスーパーでは。

■エムズ美和台店・久松浩一店長
「(コーヒーは)全般ですね。缶コーヒー以外は値上げ。2か月以内ぐらいには、チョコレートコーナーの方が値上がりするかたちになります。」

次々と値上げの波が押し寄せていました。

帝国データバンクによりますと、9月の食品値上げは、冷凍食品やアイスクリーム、チョコレート菓子など1392品目に上ります。5か月ぶりに1000品目を超えました。

帝国データバンクは、値上げの背景には原材料の価格上昇や、賃上げの影響があると分析しています。

こちらのスーパーでは、まだ在庫があるため、すぐに価格を上げることはないものの、今後影響が出ることは避けられないといいます。

■買い物客
「上がっていますよ、本当に。どれもこれも値上がりしていると思います。」
「上がると大変だなと思います。できれば、上がらないことが一番。」

“物価の優等生”といわれる「たまご」にも異変が起きていました。

■阿部まみアナウンサー
「こちら、たまごコーナーですが、Lサイズのたまごが少なくなっています。」

7月下旬から仕入れることができる卵の量が減り、売り場面積を小さくしていました。

■久松店長
「夏前に比べて徐々に上がってきました。1.2~1.3倍は上がっています。」

JA全農たまごによりますと、福岡での「たまご」の価格は、ことし1月は175円でしたが、徐々に上昇し、9月は247円となっています。

福岡県宗像市で「たまご」の生産と製造販売を行う会社では、九州に出荷する「たまご」のパック詰めに追われていました。値上がりのワケは。

■エミー・森田潤年代表
「8月の暑さで夏バテして、食べる餌の量が減りサイズも小さくなった。こちらはMサイズで、こちらがSサイズで、こういった小さいたまごがたくさん出るようになります。厳しい状況です。」

養鶏場では、およそ20万羽のニワトリを飼育しています。円安に加え、ロシアによるウクライナ侵攻の影響でエサ代が値上がりし、価格を押し上げています。

■森田代表
「注文の量が増えて、それに対して供給できるかの懸念はあります。ニワトリに頑張ってたまごを産んでもらいたいが、もう少し影響は続くのかなと思っています。」

福岡市博多区にある洋食店。看板メニューは、たまごをたっぷり使ったとろとろのオムライスです。多いときには1日に800個のたまごを使います。

■いくら博多店・景平達也 店長
「結構、値段が上がっていて、値上げを検討せざるをえないという状況ではあります。」

ことし5月にたまごの価格が上がったことを受け、100円から200円の値上げに踏み切りました。再び、たまごが値上がりしたことで、さらなる値上げを検討せざるをえないといいます。

■景平 店長
「お店のクオリティは落とせないので、研究というか配分をしながら。早く落ち着いてほしいなと思っています。」

終わりの見えない食品の“値上げラッシュ”。売る側も買う側も悩みの尽きない日々が続きます。

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