海の貴婦人「シロギス」福山大学が養殖技術を開発 年々減少する漁獲量…15万匹の生産目指す

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今が旬の魚の「シロギス」。水産資源の危機が叫ばれる中キスの漁獲量もかつての10分の1まで減少しています。きびしい現実を前に完全養殖に成功した福山大学の取組みに注目します。

(子ども)
「あっこいつや!透明みたいなやつや」

子どもたちが見つめているのは、今が旬のシロギスです。
全国各地にある沿岸の砂地に生息し、体がパールピンクに輝いて見えることから「海の貴婦人」とも呼ばれています。

(男の子)
Q:キス食べたことある?
「ある。天ぷらとか刺身で食べた」
(家族と訪れた人)
「淡白で食べやすくて美味しいです」
Q:食卓でキスは?
「家ですか?あまり食べないですね」

身近な魚ですが、シーズンオフに「高級魚」となることはあまり知られていません。
尾道市にある福山大学・因島キャンパス、ここでキスの養殖の研究が進められています。

(福山大学生命工学部海洋生物科学科・太田健吾教授)
「こちらがですね、当研究所で飼育をしているシロギスの稚魚です。きょうで孵化して大体20日目を迎えます、今はだいたい5万匹ぐらい入っています」

福山大学は水産業の活性化を目的に2015年からシロギスの生態などを研究しています。

(福山大学生命工学部海洋生物科学科・太田健吾教授)
「瀬戸内海の資源、重要な水産資源であるシロギスをモデルにして、沿岸漁業の振興を目的に養殖技術の開発を目指しています」

シロギスは産卵のために浅瀬に集まる春先から夏にかけて多く獲れ、それ以外の時期は極端に漁獲量が少なくなることから、シーズンオフの時期豊洲市場では1キロあたり4000円から5000円で取引されることもあります。
一方で、近年漁獲量はかつての10分の1まで激減していて多くの飲食店でキスは海外からの輸入に頼っているのが現状です。
養殖を進めるにあたって取り組んだのは「ストレスに強い個体」を誕生させることでした。

(福山大学生命工学部海洋生物科学科・有瀧真人教授)
「釣りをされる方はご存じだと思いますが、釣ってぎゅっと握ってしまうとそれだけで死んでしまう、網ですくうだけで死んでしまう。扱いに気をつけなきゃいけない魚をどうやって飼いきっていくのかが第一関門でした」

有瀧先生は卵から孵化し水槽で生き残ったキスの交配を6代重ね、ストレスに強いキスの開発に成功。
天然のキスは20センチになるまで4、5年かかりますが、このキスは最短で1年半でその大きさに成長しました。

(福山大学生命工学部海洋生物科学科・有瀧真人教授)
「シロギスは天然海域ではすごく弱くて、他の魚のエサになるような魚で常にビクビクしながら暮らしている。そういうところから切り離されて人間の用意した環境の中で、お腹いっぱいエサが食べられる状況は高成長につながっているのではないかと思う」

今では25センチ以上、体重100グラムのキスを安定的に生産することに成功。
一定の条件で生きたまま市場や飲食店に運ぶことも可能となりました。
有瀧先生たちはこのキスを備後の新たな特産として「びんごの姫」と名付けました。

(4年生 西村大知さん)
「シロギスは世間的に深く認知されていない魚ですが、食べると美味しくていい魚なので、世間に広がっていったらいいなと思っています」
(4年生 竹口岩根さん)
「生き物が北に上がって行ったり、シロギスも捕れなくなっていくってところで環境系の仕事に進んで環境保全などを取り組みたい」

有瀧先生らが開発した「シロギス養殖技術」。
福山の水産会社クラハシはこの技術を活用し去年4月から沖縄で本格的に養殖をスタートさせ年間15万尾の生産を目指しています。

「天然のキスと養殖のキスをお持ちしました」

先週、福山市のお店に養殖キスが持ち込まれました。
養殖キスの味を店主らに味わってもらうためです。

(鮮魚居酒屋あさつき・小池昭則さん)
「養殖のキスは初めてです。凄く肥えていますよね。天然に比べて養殖でも味が良ければ全然いいと思います」

店主の小池さんは天ぷらや刺身に調理し、一緒にお店を切り盛りする奥さんと一緒に天然と養殖を食べ比べます。

(小池さんの妻・朱美さん)
「味は天然の方が濃い気がしますけどフワフワで美味しかったです身が厚くて」

(鮮魚居酒屋あさつき小池昭則さん)
「脂がちょっとあった方が美味しいのかなと、元々淡白な魚なので全然くせがなく美味しいと思います。年々、魚が少なくなっていると思うので、養殖でもいいものが使えれば僕たちはありがたい」

(クラハシ鮮魚部部長・岡 秀敏さん)
「養殖魚なので相場の変動がないことが一番のポイント。料理屋さんが一番のターゲットですが、最終的には消費者に安定的にお届けできれば」

今年11月から全国の卸売市場やホテル、飲食店に出荷をする予定で海外からも続々とオファーが来ていると話します。

(クラハシ専務・倉橋彩子さん)
「台湾、香港、東南アジア圏ではシンガポール。(中間業者を通すと)アメリカなどからも日本食として適用したいと輸出希望の声を頂いている。新しい魚種に対する取り組み消費者のみなさまがより永続的に食べていただけるような仕組み作りを会社として努力を続けたい」

今月、福山大学の因島キャンパスで養殖キスの放流会が開かれ広島と岡山の中高生、合わせて12人が参加しました。
養殖キスを通し瀬戸内海で今、何が起きているのか関心をもってもらうために有瀧先生が企画しました。

(福山大学生命工学部海洋生物科学科・有瀧真人教授)
「自分が言うのも何なんですが、養殖だけで今の現状の問題が全て解決すると思っていない。一般の人が関心をもってもらう入り口として養殖という安定供給がある。スーパーには当たり前のように鮮魚コーナーには自分たちが困らないように魚が並んでいる、困らないから意識に上らない。日本の海から漁業者がとった魚がどれだけ並んでいるのか。瀬戸内海から捕った魚がどれほど並んでいるのか少し考えてもらうと、奇異、不思議に思うことがいっぱい出てくると思う、そこからこれは何なんだ?とクエスチョンマークを付けてもらってそのクエスチョンマークを考えてもらうことが一番大事」

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