SEIKO Wave Symphony RE556B からくり時計

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電波時計販売開始から少し時間を置いて発売されたもの。当時はかつて発売されていた個体をベースに電波版にリメイクされたモデルが数多く存在し、まだまだ楽しさを感じさせる時計が揃っていた時代。この時計はその代表格で、従来のダイナミックな機構はそのまま、しかし扉のむこうでは1人の少女が優雅にフルートを奏でるという新商品ならではの新しい発想も取り入れられている。扉が両サイドに開くことで半円状アーチが形成され、その周囲を彩るステンドグラス風装飾はとても美しく、少女の存在感をより深く印象づける。ミュージカルをテーマにしたフルート主体のメロディは時計全体の雰囲気に見事に調和し、またパフォーマンスを引き立たせる光の演出も決してそれ自体を誇張しすぎることなくもう一つの「からくり」として演奏に溶け込んでいるように感じる。
伝統のスタイルを受け継ぎ、それを次世代に継承していこうという意識はまさに日本そのもの。このモデルは、そのような日本古来の文化と、過去から現在に至るまでの技術革新が融合することで初めて生み出すことのできた作品と言えるだろう。

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