熱中症に注意、めまい・吐き気・爪が紫…などが“危険サイン” 夜間に25度以上「熱帯夜」は就寝時も要注意【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

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24日に続き、25日も各地で真夏日となりました。東京消防庁によると、25日午後3時の時点で、東京都内で14歳~91歳までの19人が熱中症の疑いで救急搬送されました。一方で、暑さは日中だけではないという声も…。(6月25日「Nスタ」午後4時30分すぎの放送より)

■「まだ大丈夫」は禁物 家の中でもエアコンで熱中症対策を

南波雅俊キャスター:
25日の各地の気温は午後4時現在で、35度を超える猛暑日が1地点、30度を超える真夏日が全国で169地点でした。東京は最高気温が31.8度で暑かったです。

広瀬駿 気象予報士:
気温が高いことに加え、湿度も50~60%と不快に感じる暑さとなりました。

南波キャスター:
東京都では、24日は53人、25日は午後3時時点で19人が熱中症の疑いで救急搬送されました。

全国では6月10日~16日で2485人が熱中症の疑いとなっています(※総務省消防庁HPより)。2023年の同じ時期は2000人に満たないほどでしたから、2024年のほうが多くなっています。

このうち、家の中にいた人は35.2%、道路にいた人は22.1%ということで、家の中でも気をつけなくてはいけません。

ひなた在宅クリニック山王の田代和馬院長は、「『まだ大丈夫』と過信して水分補給をせず、エアコンもつけない人が、知らず知らずのうちに熱中症になっているケースが多い」としています。

ホラン千秋キャスター:
まだ6月なので「今からエアコンを使い始めてしまうと夏が不安」と、扇風機の使用や、窓を開けることでしのごうという人も多いと思いますが、熱中症になってしまうと命の危険もありますので、無理しないでいただきたいです。

元競泳日本代表 松田丈志さん:
我が家でも寝るときは、エアコンのドライをタイマーで切れるように設定しています。良い睡眠をとるためにも積極的に使っていこうと思います。

「暑い」と思いながら寝るのと、「気持ちいい」と思いながらベッドに入るのとでは全然違いますから、快適さを優先しています。

井上貴博キャスター:
気温は感覚的にわかりますが、湿度は「高い」か「ない」くらいしかわかりません。湿度計を置いて、数値で“見える化”すると良いのかもしれません。

広瀬駿 気象予報士:
気温の変化よりも湿度の変化のほうが、熱中症の危険度への影響は大きいです。梅雨時期は気温が上がっていなくても油断しないでください。

■「昔は大丈夫だった」という感覚は捨てて

南波キャスター:
田代院長によると、▼めまい、吐き気、▼汗をかかない、▼尿の量が減少(脱水症状のおそれ)、▼つめが紫色といった症状は熱中症の危険サインだということです。

広瀬駿 気象予報士:
高齢者は若者と比べると体の水分量が少ないので、少し汗をかくだけでも熱中症になる危険があります。

今の横浜や東京などの気温は1950年代の高知周辺の気温に相当し、今の大阪周辺の気温が昔の鹿児島周辺の気温になっています。いわゆる“亜熱帯化”していて、今と昔では暑さの質が変わってきていますから、「昔は大丈夫だった」という感覚を捨ててほしいと思います。

南波キャスター:
熱中症の症状が出た場合、どのような対応が必要になってくるのでしょうか。

田代院長は、▼涼しい場所に移動、▼体を冷やす、▼水分補給といった対応を挙げ、「冷えた経口補水液やスポーツ飲料などで水分補給を」としています。冷えた水分のほうが体温を下げやすいということです。

■就寝時も熱中症に注意 2024年は熱帯夜が例年より早く到来か

南波キャスター:
就寝時も熱中症に気をつけなくてはいけません。東京は24日の夜から25日の朝にかけて、午前2時に気温25.6度を記録するなど、25度前後で推移していました。夜間の気温が25度以上を「熱帯夜」といいますから、この時期はほぼ熱帯夜といえる状況です。

広瀬駿 気象予報士:
例年は7月上旬ごろから熱帯夜が続きますが、2024年は熱帯夜になる日が少し早めにやってくると予想されますから、早めの対策が必要です。

■今後の天気は? 土日以降は今週以上に気温が上がる予想

広瀬駿 気象予報士:
26日以降、週の後半は雨が強まり、気温は上がらなくなる予想です。しかし、土日以降は来週前半にかけて気温が上がり、東京は7月2日(火)に最高気温33度、最低気温25度と予想されています。週末から熱帯夜が続く見込みです。

暑さの後は大雨が心配されます。いつもの梅雨とは違うと思って、気象情報に注意して過ごしてください。

ホランキャスター:
熱中症予防には“出汁”が人気ということですが、寝る前に塩分を摂ると次の日のむくみが心配です。

元競泳日本代表 松田丈志さん:
朝食にお味噌汁やスープを飲むだけでも出汁と塩分を摂れるので、予防になるのではないでしょうか。

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<プロフィール>
広瀬駿 気象予報士
1989年愛媛県生まれ
気象予報士・防災士・健康気象アドバイザー
横浜国立大学大学院で台風を研究
趣味はミュージカルとフィギュアスケート、季節の写真撮影

松田丈志さん
五輪4大会出場 4個のメダル獲得
JOC理事 宮崎県出身 3児の父

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