実は『古墳』！駐車場の植え込み…教授「半信半疑だったので驚き」　貴重な土器も出土（2023年9月8日）

奈良県斑鳩町にある世界遺産・法隆寺。その近くの駐車場にあるこんもりと木々が生い茂る植え込み。一見、普通の植え込みにしか見えませんが、実は古墳だったことがわかりました。

　場所は観光バスなどが止まる法隆寺の参道脇の駐車場一角。もともとは直径約８．５ｍの植え込みがありましたが、去年３月から行われた発掘調査の末、６世紀後半に造られたとみられる古墳だったことがわかりました。中からは豪族の墓とみられる横穴式石室や多数の副葬品が出土。こんな場所に…と驚きを隠せません。

　「まさかと思いましたね。立派なものが出てきたと聞いてびっくりしてます」

　ただ、地元ではかつてこの場所から「クスノキの舟」が出土したという言い伝えがあり、「舟塚古墳」と呼ぶ人も。しかし、本当に古墳であるかどうかは定かではありませんでした。

　今回、発掘に携わった奈良大学文学部文化財学科の豊島直博教授は「本当に古墳だったんだっていう驚きがありました。最初、掘り始める時は自分も半信半疑だったので」と興奮ぎみ。中でも、かなり貴重なものだという須恵器を見せてもらいました。

　（豊島直博教授）「くっついている土器が重要でして、『子持壺』というふうに呼ばれるんですけれども、飾りがいっぱい付いている土器で、これは滅多にほかの古墳から出ないもの」

　掘れば何かが出土するとも言われる古都・奈良。またひとつ古代に思いをはせる貴重な発見です。

　（愛知から来た人）「ロマンがありますよね。歴史がつながってるというか。秘められたいろいろな謎があるんじゃないかなと思います」

　９月９日午前１０時から現地説明会が行われます。

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