【ロシアの「槍の穂先」・神格化された軽歩兵遠征部隊】Spetsnaz (スペツナズ)

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Spetsnaz・spetsiálnovo naznachéniya・специа́льного назначе́ния

スペツナズの名称は「スペツィアーリノイェ・ナズナチェーニエ」の短縮形に由来。意味は「特別用途」や「特殊任務」。スペツナズとは部隊に課せられた「特殊任務」を指している。敵の戦線後方に潜入して偵察や破壊工作を行う部隊の総称として用いられる。兵士自身が特別な存在である西側諸国の特殊部隊とは性格がかなり違う。具体的には、参謀本部情報総局(GRU)や陸軍、空挺部隊などが管轄する特別任務部隊がこれに該当し、海軍にも水中での破壊工作などを担当する独自のスペツナズ部隊が設置されている。

スペツナズが正式に発足したのは1950年のことで、その誕生は比較的新しい。発足時にはすでに特殊部隊の母体となる長い伝統を有する部隊が複数あった。赤衛隊のエリート部隊やボルシェヴィキの政治警察「チェッカー」、反乱発生時にゲリラ行動による介入を目的に訓練され、スペイン内戦で活動した「撹乱攻撃隊」、大祖国戦争(第2次世界大戦)で活躍した「ラズヴェーチキ」(軍偵察部隊)、脚光をあびなかったが英雄部隊としての独立親衛爆破工作大隊(OGBM)、内務人民委員部(NKVD)の独立特殊任務自動車化歩兵旅団(OMSBON)もなどがそうである。特に参謀本部情報局(GRU)の隷下にあり、軍の撹乱・偵察部隊であった「ラズヴェーチキ」(軍偵察部隊)がスペツナズの前身だと指摘されている。

特殊部隊が発展していく過程で、空挺部隊(VDV)も創設されている。この空からの攻撃に早い段階で着目したのが、赤軍指揮官の1人、ミハイル・トゥハチェフスキーであった。トゥハチェフスキーはのちにスターリンに粛清されてしまう。しかし、トゥハチェフスキーが手塩にかけて育てた空挺部隊はその後も発展を続けた。

冷戦時代、スペツナズは戦略偵察任務や、後方基地でNATO要員を待ち伏せ攻撃したり、重要な指揮官を暗殺したり、NATOの施設や飛行場を襲撃したりといった、破壊工作任務をあたえられていた。

アフガニスタン侵攻時のスペツナズは、ムジャヒディンが支配する地域の奥深くで積極的に待ち伏せ攻撃を仕掛ける数少ないロシア軍部隊のひとつとして、ムジャヒディンから一目置かれていた。

冷戦最末期には、アルメニアとアゼルバイジャン双方が主張するナゴルノ・カラバフでアルメニア人とアゼルバイジャン人武装勢力を引き離すためにスペツナズ部隊が投入されている。

特殊作戦戦力コマンド(KSSO)は2012年に設立された。特殊作戦部隊(SSO)が所属し、全ロシア軍から選りすぐられた精鋭兵士1000人前後で構成されているとみられている。対して現在のスペツナズは、規模の異なる7個旅団によって構成されていると思われている。「KSSOがごく小規模な少数精鋭部隊であるのに対し、スペツナズ部隊は「中の上」程度の能力を持った多数の兵士で構成されている」(小泉悠)というご指摘の通りだろう。

ロシア軍は2008年のグルジア戦争において装備の旧式化や練度の低さ、戦域間機動力の低さなどを露呈し、小国であるグルジアを相手に大いに苦戦した。グルジアがイスラエル製のドローンを駆使し他のに対し、ロシア軍はこの分野で終始劣勢であった。しかし、グルジア戦争から7年後の2015年には、ロシア軍には1720機ものドローンが配備されていたという。

クリミア半島占領作戦の先鋒を担ったのは特殊作戦戦力コマンド(KSSO)の精鋭特殊部隊と空挺部隊(VDV)に所属する第45特別任務(スペツナズ)連隊の兵士たちであったとみられている。その次にウクライナの混乱に乗じて海軍歩兵部隊などが送り込まれ、無血でクリミア半島に橋頭堡を確保し、輸送艦や輸送機で続々と増援を送り込み、現地のウクライナ軍部隊を武装解除していった。そして、3月5日までにクリミア半島に上陸した部隊は、参謀本部情報総局(GRU)隷下のスペツナズ旅団4個とスペツナズ連隊1個、そしてVDV第31空中襲撃旅団の一部であったと指摘されている。ちなみに、ドンパスの戦場でのロシア軍は-電磁スペクトラム(EMS)-電磁波策能力を駆使していた。

ロシア海軍の4個艦隊にはそれぞれのスペツナズ部隊がある。これらのスペツナズ部隊には戦闘潜水を任務とする隊員がいて、海上を経由して敵後方での隠密作戦や破壊工作、あるいは水中での警備行動に従事している。

クリミアにおける迅速な主要地点制圧で多大な働きをした「緑の小人(little green men)」の多くは黒海艦隊所属の海軍歩兵で、第431海軍独立特殊任務偵察隊の隊員も含まれていた。

現在のロシアは全土を4個の軍管区に区切っている。これ以前の体制では、軍管区は6つ(レニングラード、モスクワ、北カフカス、シベリア、極東、ヴォルガ・ウラル軍管区)であったが、セルジュコフ改革でこれを再編して4つ(西部、南部、中央、東部)とした。さらにセルジュコフ改革ではこれらの各軍管区にOSKとしての資格が与えられた。これにより、それまでは陸軍の戦域区分であった軍管区は、域内の陸海空軍部隊を統一的に指揮する統合部隊となった。西側の概念で当てはめれば、OSKは複数の軍種で構成される統合任務部隊(JTF)にあたる。そしてスペツナズも一時OSKの隷下へ移管されたが、セルジュコフ失脚後の2013年にGRUの隷下に密かに戻された。それはゲラシモフが参謀総長になった時であり、特殊作戦戦力コマンド(KSSO)もほぼ同じタイミングで設立された。

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