鎮静薬の歴史としくみ

鎮静薬や睡眠薬、抗不安薬には
ベンゾジアゼピンとバルビツール系の薬があります。

両者は、リラックスを促す神経伝達物質（GABA）の作用を増強し
入眠を促したり、不安や筋肉の緊張を和らげる効果があります。

バルビツール酸系は、耐性や依存性を早期に形成し
大量服用により呼吸抑制をもたらし致死的となる危険性があるため
現在では麻酔導入やてんかんに用いられる少数を除き、
ほとんど使用されていません。

それに対して、
ベンゾジアゼピン系薬物は、
呼吸中枢のある脳幹には作用しないため生命の危険性は少なく
耐性や（依存性）が生じにくい点から現在は市販薬にも用いられています。
しかし、確実な効果が期待できる故に
・睡眠の質が落ちる（浅い睡眠状態の継続）
・日中に眠気がでやすい（作用時間の持ち越し）
・ふらつきやすい（筋弛緩、老人は転倒に注意）
・依存性（漫然とした服用＝長期間の使用時のみ現れる）
といったデメリットもあるため
医師の指示通りに、一定量を短期間使用することを心がけてください。

ここでは、「薬物療法のしくみ」と「鎮静薬の歴史」を
バルビツール酸系からベンゾジアゼピン系にどう変わっていったのか
を中心に簡単に解説していきます。

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