読書週間 街の本屋さんが減り続ける理由とは?地域をつなぐ新たな取り組みも 鹿児島 (24/11/05

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今週は読書週間ですが、本を取り巻く環境は変化しています。

こちらは文化庁が調査した1ヶ月に読む本の数です。

1冊も読まないと回答した人が初めて6割を超えました。

本を読まない人が増え、そして電子書籍の普及などで影響を受けているのが書店です。

全国的に書店の数は減少を続けていて、この10年で約5000店舗がなくなりました。

鹿児島も例外ではありません。

鹿児島の街の本屋さんを巡る現状を取材してきました。

鹿児島県伊佐市。

約2万3000人が暮らすこの町から2023年、書店がなくなりました。

地元の人たちはどう思っているのでしょうか?

伊佐市の住民
「寂しいと言うのが1番多かった」
「手に取ってみて買いたいって言う時は、霧島市とか(熊本県の)人吉とかに行って買っています」
「本屋さんがなくなったから他のところに行かないといけない」
「なんでもかんでもなくなって困っています」

県書店商業組合によりますと、人口減少や後継者不足を理由に、県内でもこの10年で60店舗近くの書店が閉店しました。

書店がなくなった伊佐市のお隣、湧水町にある西書店を訪ねました。

美川愛実アナウンサー
「お隣の伊佐市は書店がなくなったということですが、こちらでは変化はありましたか?」

西書店・西征宏さん
「伊佐市の書店がなくなったということで、お客さんが直接店舗に来たり、電話での問い合わせが増えたようには感じている」

湧水町で唯一の書店でもある西書店は、大正時代に創業しましたが、店主の西征宏さんは現状をこう話します。

西書店・西征宏さん
「(お客さんが)思っていた商品がないと買わずに帰ることが多い」

個人経営のため、販売できる冊数が限られ、希望の本を全て取りそろえることは難しいのが現状。

さらに、売り上げの支えになってきた地元の学校からの教科書の注文も、生徒数の減少に伴い減っているそうです。

そんな中、10月の南日本新聞にこんな投稿がありました。

「書店に感謝」

「私の街では物心ついた小学校時代から同じ書店が約80年間続いている」

西書店について書かれたものです。

安藤薫さん
「(子どものころは)立ち読みして、表紙や付録を見て『いいなぁ』って思っていた」

西さん
「友達といろんな本を買って、みんなで回し読みしてた」

投稿した安藤薫さん84歳。

県内で中学校の国語教師をしていました。

当時の書店についてこんなエピソードを聞かせてくれました。

安藤薫さん
「長野県の先生たちが、本屋さんに月給の何倍も借金をして本を買うことを自慢していると聞いて、それが刺激になった」

安藤さんはこの店に通い続けました。

現在も、その習慣は変わりません。

安藤薫さん
「見ている間に夢が湧いてくる。郷土に関係がある、こんな新しい本がある。
なくなってほしくないですね」

厳しい現状の中で、新たなスタートを切った書店があります。

米永書店・米永貞嗣さん
「大きな書棚で圧倒感を出すのがコンセプトの1つ」

指宿市の米永書店。

かつては地元の学校の近くで営業していましたが、区画整備のため移転することに。

2024年9月、再びオープンした店舗はこの通り、がらりと内装を一新しました。

開放感あふれる店内にはこんな場所があります。

米永さん
「貸し棚なんです。雑貨屋さんがいればコーヒー屋さんがいたり、木工屋さん、写真屋さんがいたり」

美川アナウンサー
「小さなお店が集まっているような」

米永さん
「そうなんです!」

この小さな本棚、月に2000円払うと誰でも棚主になることができ、自分たちの商品を書店に委託して販売することができます。

さらに米永さんはこの棚に地域の人を繋ぐ仕掛けを施しました。

グラフィックデザイナー ことうのぞみさん
「めちゃくちゃ黄色。車も黄色なんで恥ずかしいです」

この日、書店の奥のワーキングスペースで準備を始めたのは、9月から棚を借りているグラフィックデザイナーのことうのぞみさん。

棚主はここで月に1回イベントを開く特権を持っています。

ことうさんが始めたのは…

「みなさんで色を決めてもらって」

指宿をPRするフリーペーパー作りのワークショップです。

初対面の参加者たちがおしゃべりしながら、指宿の好きなところを書いていきます。

「パッチンガニ。横を通る度に水を飛ばされる」

ことうさん
「それ食べられるんだ。最初に食べようと思った人すごいね。みそ汁に入れるとか」

地域の人と人をつなぐ新たな書店作りに挑む米永書店。

しかし、当初はそんな計画はなかったそうです。

米永さん
「本離れで本屋さんに行かなくなったりで、『本屋さんはそろそろもういいかな』なんて話をしていた」

移転が決まり、倉庫にする予定だった米永さんの気持ちを変えたのは、ある書店との出会いでした。

「福岡の朝倉という、うち(指宿)と同じ位の人口のところで、カフェ兼書店をしていて、そこでお話をいくつか聞かせてもらったときに頑張っている人がいっぱいいるんだなと思って」

まだまだ書店にできることがある。

米永さんはその可能性にかけています。

米永さん
「自分の中で『これ読みたい』という本を買ってマッチングしたときに、大きな喜びがあるし、深みがあると思う。きっかけだけでも作れる本屋さんになれたらと思う」

2023年度、全国で閉店した書店は614件。

1日に1.5店舗以上がなくなる計算です。

きょうもどこかで、街の書店がなくなっているかもしれません。

「地域になくてはならない存在」

そんな声に応えるために書店の試行錯誤は続いています。

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