ゲームの父・横井軍平伝 任天堂のＤＮＡを創造した男【4分で要約】

本日ご紹介する本は『ゲームの父・横井軍平伝 任天堂のＤＮＡを創造した男』です。

1日を振り返って、「今日はいったい何をしたのか？」と思うことはないでしょうか。

商品開発やマーケティングの仕事をしていて「ヒット商品を生み出すためにはどうしたらいいのか...」と日々、考えている方にぜひ読んでいただきたい一冊です。

著者は、ITジャーナリストの牧野武文さん。

本書の主人公であり、任天堂のDNAを創造したと言われる横井軍平さんへの取材や周辺人物への調査を通じて書き上げたそうです。

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横井軍平さんは、「ゲーム&ウォッチ」「ゲームボーイ」などを開発しました。

ゲームのコントローラーについている、十字キーも横井さんが開発したそうです。

当時、ゲームの世界では、セガ、ソニー、任天堂と90年代半ばから熾烈な競争が繰り広げられてきました。

そこでは「より迫力のあるゲーム」「画像のリアルさ」「処理能力」などが焦点になっていました。

しかし、任天堂は、面白い遊びというものは、決して処理能力や画面の解像度から生まれるものではないことを知っていました。

新しい技術から一歩下がって、全体を俯瞰し、本質を発見する思想を、任天堂の中では「枯れた技術の水平思考」と呼んでいたそうです。

この「枯れた技術の水平思考」という言葉を作り、任天堂に根付かせたのが横井さんなんです。

「日本企業というのはどんどん海外進出しています。それは、安い労働力で安く作らないと負けるから海外に進出しているわけです。私に言わせれば、そうではない。安く作らないと売れないというのはアイディアの不足なんです。だから、日本国内で作っても高く売れるだけのアイディアを考えたらいいじゃないかというのが私の意見です。それは決して難しいことをしなくても、実に他愛もないことで実現できるのです」

安易に新しいものに飛びつくのではなく、すでに使い古されたものを用いることにより、多くの人々に届けられるという思考は物作り以外でも役立つのではないかと感じた一冊でした。

著者：牧野　武文
単行本：225ページ
出版社：角川書店(角川グループパブリッシング) 初版版 (2010/6/11)
言語：日本語

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