【宮台真司×神保哲生】「あいちトリエンナーレ」から考える表現の自由。地域芸術祭の成功はまずない。Part 03 [終]

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愛知県で開かれた国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」が、テロ予告や脅迫などを受けて中止に追い込まれた問題。

 この企画展をめぐり繰り広げられた河村たかし名古屋市長と大村秀章愛知県知事による表現の自由をめぐる論争は、今さらコメントをするまでもないだろう。

 河村市長は税金が使われている展覧会である以上、税金を払っている市民の中に展示を不快に感じるものに対して主催者が制限をかけるのは当然と主張するが、大村知事が指摘するように、この展示物がアートかどうかにかかわらず、公権力が表現行為に介入することは憲法違反にあたる。税金が使われていることを理由に介入することで、主催者の言うとおりにしなければカネを出さないという意味が含まれているとすれば、二重に問題だ。

 その大前提を踏まえた上で、今回、脅迫を理由に展覧会を中止にしたことは、大きな問題があった。脅迫すれば気に食わない表現行為を中止に追い込むことができるという悪しき前例を作ってしまったからだ。

 公共の展覧会で従軍慰安婦像や半分焼かれた昭和天皇の写真などをこれ見よがしに展示すれば、大量の抗議や脅迫が寄せられることは当然予想されていたはずだ。表現の自由を本気で守ろうと思うのであれば、脅迫が来ることを覚悟した上で、そうなった時にどう対応するかを予め準備しておく必要があった。その準備もないまま挑発的な展示を行い、脅迫されたからイベント自体を中止しますというのは、お粗末との謗りを免れないだろう。

社会学者であり東京都立大学教授として活躍する宮台真司先生が、
複雑に入り組んだ社会を、刺激的かつ静かに切り伏せます。


 宮台 真司(みやだい しんじ)
東京都立大学教授/社会学者
1959年仙台生まれ。東京大学大学院博士課程修了。社会学博士。東京都立大学助教授、首都大学東京准教授を経て現職。専門は社会システム論。(博士論文は『権力の予期理論』。)著書に『日本の難点』、『14歳からの社会学』、『正義から享楽へ-映画は近代の幻を暴く-』、『私たちはどこから来て、どこへ行くのか』、共著に『民主主義が一度もなかった国・日本』など。 「オウム事件真相究明の会」呼びかけ人。クリスチャン。

 神保 哲生 (じんぼう てつお)
ジャーナリスト/ビデオニュース・ドットコム代表 ・編集主幹
1961年東京生まれ。87年コロンビア大学ジャーナリズム大学院修士課程修了。クリスチャン・サイエンス・モニター、AP通信など米国報道機関の記者を経て99年ニュース専門インターネット放送局『ビデオニュース・ドットコム』を開局し代表に就任。著書に『地雷リポート』、『ツバル 地球温暖化に沈む国』、『PC遠隔操作事件』、訳書に『食の終焉』、『DOPESICK アメリカを蝕むオピオイド危機』など。

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