能登半島地震から半年 被災した石川県輪島市の「酒蔵」を支援する人たち 北海道の酒蔵で能登の酒造り

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2024年1月1日に能登半島地震が起きてから半年が経ちました。地震の爪痕がまだ色濃く残る中、北海道の地で、被災した石川県輪島市の酒蔵を支援する人たちを取材しました。

 日吉酒造店 杜氏 日吉智さん「きれいですね」

 石川県輪島市で、酒造店を営む日吉智さん。先月、帯広市内の酒蔵を訪れていました。

 日吉智さん「日本酒を作っているときって自分の中で、震災のことも忘れて少しほっとできる部分もあるので、こういう機会をいただいて本当にありがたいなと思います」

 半年前のあの日…2024年1月1日。能登半島を襲った最大震度7の地震。

 観光名所として知られる「輪島朝市」周辺では、地震後に大規模な火災が発生し、住宅など200棟以上が焼けました。

 6月からは、公費による建物の解体も始まり、復興への歩みが始まりましたが、地震は伝統と思い出を奪いました。

 日吉智さん「スローのような気もしますし、一瞬のような気もしますし、でもその時には『あ、もう終わったな』という気持ちだけがあった」

 輪島朝市にあり、日吉さん自身が杜氏を担う「日吉酒造」も被災しました。あの日の夕方、家族3人で初詣に行った帰りに地震が起きたと言います。

 日吉智さん「この場所にいました。いま扉が外れていますけど、扉を開けて中に入ろうとした瞬間に地震がきたので。倒れていくのを見ているので『ああ』という風な感じでしたね」

 大正元年・1913年に創業し、100年以上の歴史を持つ「日吉酒造」。代表する銘柄の「金瓢白駒」は食事と一緒に楽しめる食中酒として、キリっとした辛口が特徴です。地元客はもちろん、観光客にも人気で、オンライン販売でコロナ禍をなんとか乗り切り、2年前から落としていた生産量を戻した矢先のことでした。

 日吉智さん「酒蔵としてはだめかなというのが一番最初によぎった。今はちょっとこのあとのことも何も考えていないというか、考えられない状態」

 地震により酒が入っていた土蔵は完全に倒壊。鉄製の仕込み用タンクにはヒビが入り、使い物にならなくなりました。井戸には砂や泥が混じったほか、水位が低くなったことで、水が汲めなくなりました。

 いつ酒造りを再開できるのか。そもそもまた酒を造ることができるのか。

 日吉さんにとって不安な日々が続きました。

 日吉智さん「何とか商売を続けていけるようにしたいなとは思いますけど、ただ実際にどこまでできるのか、自分自身どこまで頑張れるのか、まだちょっと分からない部分もあります」

 そうした中、今回の地震で被災した酒蔵の酒造りを支援しようというプロジェクトが始まりました。プロジェクトの名前は「能登の酒を止めるな!」。石川県白山市の酒造店と、東京のイベント企画会社が中心となり、立ち上げたプロジェクトで、実施されたクラウドファンディングではおよそ2000人から4100万円あまりが集まりました。

 イベントを企画した酒造店 吉田泰之社長「能登のお酒って本当に能登にしかない味わいで、これがこれからずっと飲めなくなると思うと本当に苦しい思いだったので、どうにか止めないようにしていきたいということで、全国の蔵元さんにお願いして協力をいただいて」

 このプロジェクトを通じて、日吉酒造は北海道の酒蔵・上川大雪酒造の支援を受けて、共同で酒造りを行うことになりました。

 酒造りは5月から始まりました。共同でつくる酒は日吉酒造と同じ製法で醸造します。米や酵母は石川県から運んできたものを使いました。

 日吉智さん「基本的には他の酒蔵で造らせてもらうということはありえないことだったので、ありえないことを県外の酒蔵でしていただいているというのは、本当にありがたいし感謝しかない」

 上川大雪酒造 杜氏 若山健一郎さん「数十年、下手するとほんと数百年ってかけてできたものが、天変地異とか震災とかいろいろな理由で、消えるときは一瞬で消えていくというのは昔からの常なのかもしれませんけど、何かできないのかというのは常々思っていました。上川大雪酒造は道産米しか使わないんですよね。それが石川県の山田錦が来て、若い子たちは道産米の酒米しか知らなくて、それが一番大きな違いでした」

 先月21日、米と酵母を使って仕込んだ「もろみ」を、原酒と酒かすに分ける「搾り」と呼ばれる作業が行われました。輪島市から日吉さんも訪れて、出来栄えを確認します。

 (Qどんな気持ちで試飲を)
 日吉智さん「不安半分と期待半分と」

 そしていよいよ出来上がった酒を試飲します。

 日吉智さん「香りは優しい感じで、きれいですね」

 若山健一郎さん「優しい。もうちょっときつくなるかと不安だった」

 日吉智さん「うちがどういう酒造りをしていて、どういう思いがあるかというのは若山杜氏に話していて、そこをくみ取っていただいて、食中酒として飲んで欲しかったので、食事と相性のいい味に仕上げていただいた」

 若山健一郎さん「日吉酒造店の雰囲気をどう出すか考えだしたら、なかなかすごいことだったんですけど。そこは外さずに解けないなりの造りをみんなで頑張りました」

 できあがった日本酒は日吉酒造の代表銘柄「金瓢白駒」の名前をつける予定で、クラウドファンディングの返礼品として、寄付してくれた人に贈るほか、一般販売もするということです。

 日吉智さん「多くのみなさんのご支援ご協力があって、いまこういう風に、それも県外で酒を造っていただくことに感謝しかないし、発災直後には考えられなかった状況になっているので、みなさんの思いを受け取って早く再起に向けて頑張りたい」

 能登の酒づくりを帯広の酒蔵が支える。職人たちの思いが、復興を後押ししています。

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