2024夏を賢くすごす!今から考える家の暑さ対策!

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今回は、今から考える夏の暑さ対策について解説します。

暑くない・涼しい家を考えた時には、3つの視点があると思っています。1つ目が、何といっても家の基本性能です。断熱性・気密性の部分がちゃんとできていないと、なかなか家を涼しくすることは難しいです。2つ目が、基本性能はできた上でさらにというところで、付帯の性能・装置があります。最後に、設備面・装備面という形になると思います。

まず家の基本性能です。家の空調が効くようにすることの一番が、窓の性能です。窓の性能が低いと、空調が効きにくいです。ですからLow-Eガラスという、太陽の光をある程度跳ね返すような窓ガラスにするとか、リフォーム・リノベーションだったら、窓枠を入れ替えて窓そのものを変えるとか、そこまではしなくても内窓をつけるとか、こんな感じで窓の性能をしっかりしてください。新築の時なら、最初から性能の高い窓を選んでください。

家の快適性、涼しさや暖かさの確保という意味で、次に影響が大きいのは、気流止めだと言われています。気流止めについては以前から解説していますので、気になった方はその動画もぜひ見てください。簡単に図で説明します。昔の在来木造の家の作りは、床下の湿気が室内に上がりやすい構造になっているままのケースがとても多いです。夏場は太陽の光が強く、温度も高いから、外壁がすごく熱くなります。そうすると、外壁の中は煙突みたいな状態になっているので、そこで上昇気流が発生して、空気が上へ抜けようとするんです。その時、上に抜けると必ず下からも吸われてくるので、もし床に隙間があったら床下の湿気が室内に入り放題となります。これでは涼しくなりません。

そして3つ目が、屋根断熱です。古い家では、屋根の断熱が全く入っていない家もあります。最近の家でも10cmぐらいしか断熱材が入っていない家もありますが、20cmとか、理想は30cmぐらいに分厚くしておくことが、基本性能では非常に大事です。

次に付帯設備についてです。まず、夏のエアコンの効きをよくするもう1つの鍵が、日除けです。なにせ太陽の光は強いですから、窓がある限り日除けをしてもらわなアカンです。日除けには、窓の外側につける外付けタイプと、内側につける内付けタイプの2パターンがあります。

外付けのものは、例えばシェードと言われるロールスクリーンみたいなものや、葦簀(よしず)・すだれなどがあります。場合によっては、シャッターや雨戸を閉めることも有効な場合があります。シャッターを閉めても下を10cmぐらい開けておけば、光は一定量入ってきて暗くないままで、涼しくなります。

内付けの場合、東・西側の小さい窓であれば、ハニカムスクリーンがおすすめです。これやるだけでかなりマシになります。ハニカムスクリーンについても、別の動画で解説しているのでぜひ見てください。南の窓なら、「遮光カーテンをつけたらいい」という人もいます。それも悪くはないですが、窓からの熱が、一度部屋内のカーテンとの間に入ってしまうので、南の窓なら外付けがおすすめです。

最後に、もしエアコンの室外機が南側や西日がよく当たるところにある場合は、その上に屋根や庇みたいなものをつけてください。室外機だから、あまりビタビタに囲んで暖かい空気が出るところを塞いだらアカンですが、ある程度間隔を持って、室外機に直接日光が当たらない工夫をしてもらうと、かなりエアコンがよく効くようになります。

これらを踏まえた上で、最後に設備関係の話です。実は今日の話で、一番言いたかったことはこれです。

まず、要はエアコンをどれだけ効かせるかということです。ですから、エアコンのメンテナンスをしてください。エアコンは掃除していますか?掃除と言っても、フィルターを掃除するだけではダメです。中のファンがめちゃくちゃ汚くなっていますから、多くの場合はプロじゃないとダメです。夏が本格化する前にプロを呼んで、きれいに掃除をしておいてもらえたらと思います。

もし10年超えているような古いエアコンの場合は、掃除で1〜2万円払うことを考えたら、それを次のエアコンの原資に回してもらって、この際エアコンを交換することも有効だと思います。10年ぐらい経つと、エアコンの性能もかなり進歩しています。最近は関電管内でも、電気代が40%以上上がるとか言っていて恐ろしいです。省エネ性の高い、電気代を少なくするエアコンはとてもおすすめです。

2つ目は、これが最も言いたかったことなのですが、除湿機を利用することです。今のエアコンは、高度なAIエアコンみたいな感じでいろんな機能がついていたり、すごく省エネ性も高いんですけど、あれは意外とアカンなと私は思います。エアコンは温度設定があるので、温度が指定の温度になったら、エアコンの動きが止まるというか、弱くなるんです。そうすると、除湿が十分されていない状態で、温度だけ低い状態がよく起こり、これは結構不快です。

温度が低くても湿気が多いと、温度が低いのに物足りないんです。だから、設定を20℃にしたいみたいな人も時々いますが、あれは湿度が十分下がっていないからなんです。室温が下がってエアコンが止まっても、除湿機は温度に関係なく動くものがいっぱいあるので、これでエアコンのカバーをしてもらったらいいんじゃないかと思います。

もちろん、エアコンを十分に働かせて除湿する方法もあります。エアコンは再熱除湿タイプというものがあるぐらいです。エアコンに熱が入るとエアコンは「まだまだ頑張らなきゃ」と思って働くので、除湿はじゃんじゃんしてくれます。しかし、これは前の動画でもお話したんですけど、今の日本は本州・九州・四国も含めて、気候変動でめちゃくちゃ湿度が高くなっています。その状況でエアコンに除湿をバンバンさせていくのは、エアコンを過酷な目に遭わせていく傾向があるなと、特にここ数年ですごく思うようになりました。10年ぐらい前と比べたら、エアコンにかなり無理させている側面があるんです。その影響か、エアコンの負担が大きくなってエアコンが早めに壊れるということが、顕著になってきています。

今までは、エアコンは24時間回していいと思っていたんですけど、除湿させすぎると普通のルームエアコンの耐久力を超えてしまうこともあるので、エアコンにいかに負荷をかけないか、あるいはかけるにしても、エアコンをなるべく掃除してきれいにして傷みにくくするとか、そういうことをやっていかないとアカンと思います。そういう背景から、この除湿機でエアコンの補助をするというのは、悪くないと思うようになりました。

最後に、私はこの動画では、ある特定のメーカーや何かをヨイショすることはあんまり好きじゃないんですけど、これは圧倒的だと思うものがあったので、紹介します。ダイキンさんの「カライエ」という、除湿をする専門の機械です。あれはすごくいいです。

ダイキンさんには似たような商品が昔からあって、旧商品名は「ルームドライヤー」でした。設置する場所は、脱衣場・洗濯室など、比較的湿気が多いところです。最近は家干しする人も多くなって、ユーティリティなどはとても湿気ています。そこをスカッと乾かすということでやっていた除湿機です。

方式はデシカント式と言います。湿気を吸着するシリカゲルみたいなものに湿気を吸着させて、それをヒーターで温めて乾燥させていく方法です。デシカント式の空調機は高いんですけど、カライエはデシカント式をコンパクトにして、除湿に特化させた専用機です。これを使うと湿気がバンバン減るので、結露やカビに対してとても効果があります。

ちなみにカライエは、カタログにもどれぐらいの広さに向いているかは書いていません。しかし湿気の吸着スペックは、昔のルームドライヤーという商品の頃と変わっていないように感じます。もちろん進歩はしていると思いますが、同じぐらいと考えてお話しすると、当時ルームドライヤーは8〜14畳向きと書いていました。昔の基準の木造住宅なら8畳ぐらい、鉄筋コンクリートの家みたいな高機密の家なら14畳みたいな感じだったので、今の高気密・高断熱の家だったら、14畳ぐらいのスペースの除湿ができると考えていいと思います。そう思うと、結構能力的にすごいですよね。

私が一番すごいと思うのは、カライエは水捨てが不要なことです。除湿機は、当然使っていたら水が溜まり、その水は捨てないといけません。これが面倒なんですが、カライエは1日10リットルぐらいの除湿をしてくれるのに、水捨て不要なんです。10リットルというと、2リットルのペットボトル5本分です。毎日そんなに捨てようと思ったら大変ですが、そういうことができるんです。

さらにカライエは、相対湿度60%を絶えず目指すんです。エアコンみたいに温度条件で止まらないんです。そしてこれは、冬場も使えます。冬場にも湿気が多い日はありますが、脱衣場はジメジメしていたら嫌ですよね。そこでこれを使うと、相対湿度60%まで下げてくれます。パワフルモードにしたら相対湿度50%まで狙えます。そうすると、エアコンの設定温度を高くできるんです。

一般的にエアコン設定は27℃ぐらいを推奨されますが、実際は24〜25℃にしている人は多いですよね。しかしこれが相対湿度で50%になったら、高めの温度設定でもいいと思います。エアコンは、湿度60%狙い・50%狙いなどということはできないんです。だから、これはとてもいいなと私は思います。

サイズ感は45cm×30cm、厚みが20cmぐらいですが、ある種不格好だと思います。壁にペタッと付けるし、除湿して湿った空気を出すパイプが結構露出することがあるんです。これが不格好なので、例えばリビングの一番いい所につけるのは難しいかもしれません。私なら、リビングにつながっているキッチンの冷蔵庫の上とか、カウンターやテーブルの下側とかがいいんじゃないかと思います。

値段は安いと5万円、高くても8万円ぐらいです。これは壁に穴を開けなきゃいけないので、素人がつけるのは結構難しいと思います。工賃はいろいろですけど、2〜3万円は絶対かかると思います。貫通するときには気密処理をきちんとしてもらわないと意味がないので、そういうことも含めるとそれぐらいの工賃は要るかなと思います。

エアコンの弱点を、除湿を十分にやることでカバーすると、家の暑さはすごく変わると思います。今までも私は「エアコンで全ては解決しない」と言い続けてきましたが、エアコンの耐久性を維持するという新たな課題も出てきました。ぜひダイキン以外のメーカーさんも頑張っていただいて、もっと切磋琢磨していただいて、もっとコストが安くてもっと性能のいいものを作ってもらったら、ダイキンさんもさらに頑張って、みんなが幸せになると思います。最後にメーカーの方にもお願いして、こういうものを使ってもらったらと思います。ぜひ参考にしてください。

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