【八百長告発】朝青龍が出廷した八百長裁判。その驚くべき口頭弁論の中身とは？朝青龍は本当に八百長をしていなかったのか？　

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朝青龍は強い力士だった。身体能力や相撲の技術がすぐれていたことは間違いない。もしまったく能力がない力士であれば、横綱にまで上り詰めることはできない。

現役だった11年間、彼は圧倒的な強さを見せつけた。幕内最高優勝25回は歴代第4位、最高連勝記録は35連勝で歴代5位、1人横綱在位21場所は歴代第1位、2005年には史上唯一の年間完全制覇も果たしている。

彼の幕内での初優勝から最後の25回目の優勝までにかかった期間は7年2ヶ月だった。優勝回数ランキングでは彼の上には白鵬（45回・15年2ヶ月）、大鵬（32回・10年2ヶ月）、千代の富士（31回・9年10ヶ月）がいる。もし朝青龍が現役をあと3年続けていたら、大鵬や千代の富士の記録は抜いていたかもしれない。

だが、彼は不自然に勝ちすぎていた。そして強い力士の常として、朝青龍も「八百長をやっている」とささやかれていた。そしてそれを記事として取り上げた「週刊現代」との間で裁判が行われたのである。

ことの発端は、2007年2月3日号から3回にわたって掲載された記事だった。
そこには「横綱・朝青龍の八百長を告発する！」として「『下位力士から一番80万円で星を買っている』との重大証言」など、「朝青龍が優勝した2006年の九州場所や2007年の初場所などで八百長が行われていた」という趣旨が述べられていた。

そしてこれらの記事が掲載されたことを受けて、日本相撲協会と朝青龍をはじめとする力士約30人が、発行元の講談社などを相手取って、約６億４千万円の損害賠償と謝罪広告の掲載を求める訴訟を起こしたのだ。

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