陸軍士官学校校歌 School Song of Imperial Japanese Army Academy

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一 太平洋の波の上
昇る朝日に照りはえて
天そそり立つ富士が峰の
永久に揺るがぬ大八洲
君の御楯と選まれて
集まり学ぶ身の幸よ

二 誉れも高き楠の
深き香りを慕いつつ
鋭心みがく吾らには
見るも勇まし春ごとに
赤き心に咲き出ずる
市ヶ谷台の若桜

三 隙ゆく駒のたゆみなく
文武の道にいそしめば
土さえさくる夏の日も
手にぎる筆に花開き
星欄干の竜おどる
揮う剣に竜おどる

四 戸山代々木の野嵐に
武を練る声も勇ましく
露営の夢を結びては
身を習志野の草枕
水路遥けき館山に
抜手翡翠のあざやかさ

五 学びの海の幾千尋
分け入る底は深くとも
立てし心の撓みなく
努め励みて進みなば
竜の顎の玉をさえ
いかで取り得ぬことやある

六 思えば畏年ごとに
行幸ましつる大君の
玉歩の跡も度しげく
賤交りて皇子の
学びまししもこの庭ぞ
(今も親しくおわします)
実に光栄の極みかな

七 いざや奮いて登らばや
困苦の岩根踏みさくみ
理想の峰に意気高く
鍛え鍛うる鉄脚の
歩ごと聞かずや誠心を
国に捧ぐるその響き

八 ああ山行かば草蒸すも
ああ海ゆかば水漬とも
など顧みんこの屍
われらを股肱とのたまいて
いつくしみます大君の
深き仁慈を仰ぎては

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