ベンチャーズの「アンチェインド・メロディ」をオリジナルと聴き比べてみる

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①ベンチャーズの「アンチェインド・メロディ」(1991年7月発売のCD「ベンチャーズ・プレイ・スクリーン・ヒット」より)0:00~
②ライチャス・ブラザースの「アンチェインド・メロディ」(1965年5月発売のシングル)3:31~

 ベンチャーズはジャンルを問わずたくさんの名曲をカバーしていますが、映画音楽も得意なジャンルのひとつです。イージーリスニングとしての映画音楽のカバーは世の中に数えきれないほどたくさんありますが、ベンチャーズのそれはギター・インストとしてどの曲も高い完成度を見せており、映画音楽だけを集めたアルバムも「ナウ・プレイング」(1975年)、「ベンチャーズ・プレイ・スクリーン・ヒット」(1991年)、「ユア・ヒット・パレードⅡ フューチャリング・スクリーン・ヒット」(2006年)と年代別に3枚がリリースされています。

 このうち1991年7月に日本の東芝EMIから発売されたCD「ベンチャーズ・プレイ・スクリーン・ヒット」は前年4月発売の「ベンチャーズ・プレイ・サザンオールスターズ」、同年6月発売の「ふたりの湘南夏物語」とともに明るくポップな画風で定評がある人気イラストレーター、上田三根子の手になるイラストのジャケットが共通する3部作です。

 このCDには1980年代~90年代の名作映画のテーマ曲が12曲収録されていますが、トップ・タイトルの「アンチェインド・メロディ」は1990年に公開されたデミ・ムーア主演の「ゴースト/ニューヨークの幻」のテーマ曲です。
 
 この曲は “ブルー・アイド・ソウル” として知られるライチャス・ブラザースが1965年にリリースしたバージョンで、この映画によってリバイバル・ヒットし、発表当時全米4位を記録した曲が25年後に再び13位にランクインするという快挙を成し遂げました。

 “ブルー・アイド・ソウル” とは青い目のソウル、つまり白人のアーティストによるソウル・ミュージックのことを指します。その元祖といわれるのがライチャス・ブラザーズで、彼らが1964年にリリースしたアルバム「サム・ブルーアイド・ソウル」に端を発し、ソウルフルな白人シンガーが歌うエモーショナルなポップスを “ブルーアイド・ソウル” と呼ぶようになりました。

 ライチャス・ブラザーズは元々パラモアーズというローカル・バンドで活動していたビル・メドレーとボビー・ハットフィールドの2人が1962年に結成した男性デュオで、1964年に当時 “ウォール・オブ・サウンド” で注目を集めていたプロデューサー、フィル・スぺクターに見い出され、彼のプロデュースのもとでリリースされたシングル「ふられた気持ち」がいきなり全米1位の大ヒットを記録、その勢いが冷めやらぬうちに発売されたのがこの「アンチェインド・メロディ」でした。

 「アンチェインド・メロディ」はライチャス・ブラザースのオリジナルではなく、元々は1955年公開の「アンチェインド」という刑務所を舞台にした映画の主題歌として作られた曲で、作曲はアレックス・ノース、作詞はハイ・ザレット、劇中歌を歌ったのはトッド・ダンカンという黒人歌手でした。この曲は現在までに650種類を超えるレコードが存在し、20世紀で最も数多くカバーされた曲のひとつとして知られていますが、その中でもライチャス・ブラザースのバージョンは断トツの知名度を誇っています。

 「アンチェインド・メロディ」は、ライチャス・ブラザースの代表曲のひとつではありますが、実際にはボビー・ハットフィールドがソロで歌ったものです。この曲は彼の独特の美しいテナー・ボイスと表現力豊かな歌い方によって多くの人に感銘を与えました。

 テナーとバリトンという対照的な声を持つボビー・ハットフィールドとビル・メドレーは音楽上のパートナーとしては非常に成功しましたが、性格は正反対で、情熱的なボビーに対し、常に冷静沈着なビルのコンビは考え方や音楽の指向性の違いから意見の不一致や衝突がたびたび起こり、2人の関係は非常に複雑なものでした。

 彼らは結成から5年後の1967年にそれぞれ独立して活動するようになり、その後も再結成と解散を繰り返しながらも2003年にはロックの殿堂入りを果たします。しかし、その年の11月にボビーが麻薬の過剰摂取によりこの世を去り、ライチャス・ブラザーズとしての歴史は幕を閉じることとなりました。

 なお、ベンチャーズの「アンチェインド・メロディ」が収録されているCD「プレイ・スクリーン・ヒット」は1991年春、カリフォルニア州バーバンクのレッドゾーン・スタジオでレコーディングされたもので、演奏メンバーはジェリー・マギー(リードギター)、ドン・ウイルソン(リズムギター)、ボブ・ボーグル(ベース)、メル・テイラー(ドラム)の正規メンバー4人に加えて、デビッド・カー(キーボード&シンセサイザー)、ボブ・スポルディング(セカンド・リズムギター)、ジョー・バリー(パーカッション)がサポートメンバーとして参加しています。

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