【余命】在宅患者に寄り添い、「夢」を叶える…看護師に密着【ドキュメンタリー】

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人生の最期を迎えるとき、あなたはどんな風に過ごしたいですか?患者の想いに寄り添い、終末期のあり方を模索する大阪のあるクリニックに密着しました。


(元保護司・田中さん)
「私は彼に『将来、俺の“死亡診断書”をかけるようになれ』って言った。医者になれないと書けないからね」

医師の水野宅郎(みずの・たくろう)さん。病に伏した恩師から、かつてそんな言葉をかけられました。いまでは地域を支えるドクターとして、どんな場所へも駆け付けます。

(水野医師)
「ウチが断ったら誰も行かんやろうから、俺が行くしかないやろ!?」

「失礼しま~す、水野クリニックです、どうも」

現在、力を入れているのが余命の限られた人の在宅ケア。“終末期”を自宅で過ごしたい人たちを支え続けています。こうした患者たちに、クリニックをあげて向き合いますが、
別れの時もやってきます……。

(看護師)
「この時、吐き気がマシになっていて、きょう元気やねって言って、いま笑顔やから写真撮っとこうって」

日々、どんな心境で患者と向き合うのか――。
(細田看護師)
「もうちょっとこうできたんじゃないかなっていう風に思う場面がめちゃくちゃ多いけど、答えがないなと思って探しながら働いています」

水野さんのクリニックは、大阪・河内長野市にあります。一般的な外来から、新型コロナの治療まで行う地域の要となる、町の診療所です。

1月のある日、看護師と共に、がん患者のもとへ。

(水野医師)
「入院しちゃうと会いたい家族や友人に会えないということになる、出来る限り好きな時間を過ごして頂くため僕らも協力できたら」

清家政弘さん、55歳。生まれつき聴覚に障害があります。
「お腹はどう?」
「波があるから痛い時もある、痛くない時もある」

大腸がんが悪化、去年腸閉塞を3度起こし、12月まで入院していました。

(水野医師)
「お腹の中からお尻の方に向かってがんが突き破っちゃった状況。臓器の一部でもあり感染も起こす。膿もいっぱい出てきて出血もする。大変です」

細菌などに感染する原因となるため、膿を取り除きます。
(細田看護師)
「見える範囲で少しずつ取って中を洗うようにしています」

清家さんが在宅を選んだのは、趣味のスポーツ観戦のため、自由に外出したいから。

「野球、相撲、サッカー、バレー」「聞こえないけどルールは見たらわかる」
中でも、大好きなのが大相撲。

(水野医師)
「3月、大阪ミナミの繁華街近くに立つ大阪府立体育館で開催される。これ、行きましょうよ」

水野さん、医療的なサポートをするため2ヵ月半後の3月場所へ一緒に行くと約束しました。残りの時間が少ないからこそ、望みがあるなら叶えてあげたい。

(水野医師)
「末期だからって家で寝とけっていうのは違う。治療はないにしてもやれることはある」

そのためには手厚いサポートが欠かせません。
現場で清家さんに寄り添うのが看護師の細田(ほそだ)さんです。

(細田看護師)
「傷の処置ができるセットや傷を洗う石鹸、もし出血させてしまったときの止血剤、特定行為という資格を持っているので先生の指示があれば医療的な処置ができる」

訪問の際に使うカバンには、さまざまな事態に対処するための道具が。

(細田看護師)
「病院は常に医療者がいるけど、終末期の患者さんは家に帰ってくるとなると不安。その時に水野先生が『ウチはこの家を病室にします』と言っていたのが、すごく印象的で私は“歩くナースステーション”になろうっていう感じで、不安を少しでも取り除ければいいなと思っている」

さらに細田さん、体調管理と並行して、清家さんを元気づけるため、あるイベントを企画しました。

「食べ物」「ラーメン」
それが手話教室。クリニックの近くに住む子供たちが参加しました。
「私の趣味は、なわとびです」

友達とスポーツの観戦に行くなど、もともと活動的な性格ですが最近は病気により外出することが減っていたため、子供との触れ合いは楽しい時間となりました。

(清家さん)
「子供たちは、明るくて、素直で、元気をもらったから、うれしかった」

ところが2ヵ月後――。腫瘍はかなり大きくなっていました。
エコーで詳しく調べます。

(水野医師)
「上の方の黒いところは膿。すぐ下に血管が走っているから血管にあたると出血が止まらなくなる。塊が崩れ落ちると血管が出てくる」

がんの中に膿がたまると細菌が血液に入り、ショック症状を起こすリスクがあります。
その細菌を殺すため、抗生剤の種類と量を調整し、感染を抑え込みます。一方で、いい知らせも。なんと千秋楽のチケットが手に入りました。

一緒に相撲観戦に行く日は、2週間後に決定。

(水野医師)
「炎症が起こると痛みも強くなる。これ以上、痛みが強くなると麻薬の量も増えていくので、感染をとにかくコントロール」

(清家さん)
「千秋楽を見に行けるよう考え、頑張ってもらっているからありがたい」

そして、千秋楽当日の朝。
細田看護師「おはようございま~す!」

腫瘍は、またひとまわり大きくなっていました。

(水野医師)
「6時間も相撲観戦なんて、まともな医者なら許可せんわ。俺も安静にしておいた方がいいとは思う。ただ、あの――、本人さんが行くというなら、僕らは付き合いますが、かなりリスクは高い」

患者の望みとリスクを天秤にかけ、ギリギリの判断。

(水野医師)
「触れるだけで出血するので止血剤とかいろいろ、前々日や前日から固めている。きょうはもう触らずガーゼだけ」

(清家さん)
「みんな、私のために一緒に行くと言ってくれたから行きたかった」
「車を持って行って、車の中で解熱剤を入れられる準備はする」

命と向き合いながら、終末期のあり方を模索します。
(細田看護師)
「生きるとか死ぬとか、しょっちゅう考えるようになってしまって、悩みがすごく増えたけど、ニーズを聞き出してニーズを叶えるっていう仕事をしたいなと思って、いつも探しながら働いている」

念願だった大相撲三月場所の千秋楽――
(これが最後かもしれないので)楽しんできてくださいね。

午後1時前に会場入り もう1人看護師が駆け付け4人で観戦
残念でしたが、応援していた北勝富士は7勝8敗で負け越し。
途中 痛み止めを服用しながら、午後6時半。

表彰式が、終わり会場を後にします。
「楽しかった。盛り上がった」

(清家さん)
「水野先生もみなさんも、サポートありがとうございました。感謝の気持ちでいっぱいです」

望みは叶いました。でも、これで終わりではありません。

(細田看護師)
「最後に言っていたのが、来年も一緒に来られたらいいけど『その前に自分は死んでしまうかもしれない』という手話表現をした。その時に来年は一緒にいられないなと思うけど、一緒に来たいなって思いましたし、あしたからもすることは一緒で、痛みや気持ちに寄り添うしかないと思っているので、最後まで一緒に進みたいなと思っています」

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