速報！広島】22年まで０盗塁から今季リーグトップ９盗塁　矢野雅哉が新井体制下で急成長できた理由

速報！【広島】22年まで０盗塁から今季リーグトップ９盗塁　矢野雅哉が新井体制下で急成長できた理由＜ニッカンスポーツ・コム／プロ野球番記者コラム＞ 　新井体制2年目の現時点で、もっとも成長した選手かもしれない。2年前まで1軍に定着していなかった矢野雅哉内野手（25）が今季、広島の遊撃手のレギュラーとして欠かせない選手となりつつある。 　入団時から守備力、強肩はチームでもトップクラスと評価されていた。だが「打撃が課題」「足は速い方でも特別速いわけではない」という評価も付け加えられていた。 　昨季序盤から遊撃の守備固め、代走として1軍に定着した。出場数、打席数はほぼ前年の2倍。遊撃手として出場した試合は前年の12試合から83試合に増え、代走での出場も前年の9試合から26試合に増えた。実戦での経験によって、荒々しかったプレーに落ち着きと柔らかさが出てきたように映る。矢野自身、昨季の経験が今季の落ち着きにつながっていると感じている。「相手選手の打球を受けてきたことで、この打球ならアウトになるという判断ができるようになってきた。昨年までは自分に余裕がなくて、慌ててしまっていたところもあった。だけど、今は打球が飛んできても冷静だし、走者を視界に入れながら守れている」 　成功も失敗も含め、経験が矢野の血肉となっている。 　11日西武戦の5回には中前打から二盗、三盗を決めた。試合前からデータや傾向などは伝えられていたとはいえ、あれだけ思い切ってスタートを切ることは簡単なことではない。チームが仕掛けた4盗塁のうち、成功したのは矢野の2つからも分かる。選手の積極的な姿勢を後押しする新井体制の方針も、矢野の成長を促しているように感じる。だが、成長を見守る新井監督は、矢野のプレー面以外の姿勢を高く評価する。　「もちろん守備、走塁も素晴らしいんですけど、そこに至るまでの準備。徹底した準備と予測。そこが彼のもっとも秀でたところだと思います。準備を万端にして、試合で細かいところを突いていく。試合に出ながら相手にとっていやらしい選手になってきていると思います」 　経験を糧にしながら準備と予測を持って自分の能力を最大限に発揮する。守備力が高くても打力は低く、走力も中の上。そんな前評判を覆す急成長。22年まで通算ゼロ盗塁だった矢野が、阪神近本を抜いて盗塁数リーグトップに立った。【広島担当　前原淳】

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