五輪は開催「フェスは中止」アーティストの思いは(2021年7月11日)

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12日から4度目の緊急事態宣言が適用されます。街では多くの人が行きかっていました。

▽4度目の宣言「6週間」飲食店には“駆け込み客”も
解禁からわずか3週間。
(“駆け込み”の客)
「明日からもうお酒ダメになっちゃうので最後の最後に飲んでおこうと思ってきました。飲食店さんもすごい大変だろうなと思います。せっかくお酒出せるようになったのに」
東京は12日から4度目の緊急事態宣言。
11日、東京の新規感染者は、614人。先週の日曜より96人増え、1週間ごとの平均でも4週連続で前の週を上回りました。“宣言”は、12日から、来月22日までの6週間。東京都は酒類を提供する飲食店には休業を要請します。

▽飲食店「守ってきたこと 何だったのか」
(佐々木一真アナウンサー)
「こちらのお店はコロナ対策の研修を受けまして、王冠のマークですね。都の認証を取得しているお店です。現在はまん延防止措置の期間ということで、アルコールの提供は、午後7時まで、90分以内2人までという条件のもと営業しています。」
こちらの居酒屋では、“CO2センサー”をいち早く導入するなど、感染対策に取り組んできました。
先月、3度目の宣言が解除される際には―

「うちとしては、ずっと守ってきたんで、やっと堂々とお酒を提供できるのかなって状況になった感じですね。」
それがわずか3週間で、宣言に逆戻りし、また酒の提供ができないことに―。
「こういう安全な店舗ですよという認証があるわけなので、守ってきたことが何だったんだろうって思ってしまいますね。」
「日曜日に残ったらすべて破棄になりますね。生ビールなので」
今回、政府は協力金を先渡しできる仕組みを導入するとしますが―。
「前もって申請はしてる分がまだ未納なのに、っていう部分のクエスチョンは正直ありますね。」
12日からは、酒を出さずに食事に力を入れて営業すると言います。
「仲卸さんと話をして生マグロ食べ放題というイベントを打ち出しています。要請を守って営業するんですけど、あの時そういうのを守って良かったなという早く未来がきてほしいですね。」

▽「時短守らぬ店」は盛況 “路上飲み”も
時短要請を守って、閉める店がある一方で、周辺を見回してみると―
「こちらの店は店先に10人ほどが列を作っています。」
午後8時以降も酒を出して営業する店は、どこも多くの客で賑わっていました。
さらに若者たちの間では、“路上飲み”も常態化しつつあります。
「ものすごい数の人が集まってきています。現在東京都の職員によって路上飲みしている人に対する声かけが行われています。ただ路上飲みをやめた方はほとんどいません。」
(“路上飲み”をしていた人)
「ここは目の前にコンビニがあるんで、そこで買って気軽に飲める状況。居酒屋に行けない分、路上であふれてしまって逆に(路上で)お酒飲む人が増えそうだなって感じます。」
「12日から始まる緊急事態宣言は、夏の観光シーズンを目前に控えたホテルにも大きな影響を及ぼしていると言います。」
こちらのホテルは、夏に向けて、予約は徐々に回復してきていましたが、4度目の宣言が決まり―。
(プルマン東京田町 柴田厚志副総支配人)
「(宣言の)発表があった翌日からキャンセルが入り始めてですね。」
さらに―。
「オリンピックの無観客の決定の発表が同時だったということもありまして、ダブルパンチでというような感じでございますが。」
お盆や夏休みの稼ぎ時が“宣言下”となり、期待していた東京オリンピックも、首都圏は無観客です。
「なかなかいつもの夏とは違う夏になるとは思います。やはり今回が最後であって欲しいですね。」

▽ボランティアも翻弄「無観客」
直前の決定にボランティアも翻弄されます。
埼玉県では今月8日から、ボランティア、およそ1000人にワクチン接種を始めました。
観客の案内などが主な役割で、多くの人と接するための“優先接種”でしたが、突然、こんなメールが・・・
「最寄り駅などで観戦客をおもてなしする活動を行わないこととし、全てキャンセルとさせて頂きます。」
届いたのは、接種の前日でした。
(“優先接種”をした埼玉都市ボランティア)
「正直、高齢者の方でまだ(ワクチンを)打てていない人がいるんだったらここに胸張って来ていいのかなというのはちょっとあったと思いますね」
ボランティアとしてワクチン接種を受けた竹田さん。
「(ボランティアの)みんながこうテンションが下がっているから(接種)会場のしんみり感がたまらないんだよね」
竹田さんの家には、ボランティア活動がなくなったという知らせと同じ日に、あるものが届いていました。
「当日ボランティアの時に着用するハット、あとポロシャツ2枚と雨が降ったとき用のアウター。まさに昨日受け取りまして。」
ただ、今もこんな思いを持ち続けています。
「できるだけ参加させて頂いて大会自体を盛り上げたいっていう本音の部分はあると思うんですよね。我々がボランティアとして活動できる選択肢は残っていないのか考えて頂けると嬉しい」

▽「五輪は開催されるのに」アーティストら落胆
オリンピックの開催が目前に迫る中―。
(ロック・イン・ジャパン・フェスティバル総合プロデューサー 渋谷陽一氏)
「中止は残念というか、無念としか言えません。しかし私たちに他の選択肢はありませんでした。楽しみにしていた参加者の方には本当に申し訳ありません。」
急遽中止が決まったのは20年以上の歴史を持つ「ロック・イン・ジャパン・フェスティバル」国内最大級のイベントで来月、茨城県で開催される予定でした。
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