菅野由弘:星の林〜復元された新羅箏のために (1994) Yoshihiro Kanno:Hoshi no Hayashi

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菅野由弘:星の林(1994)
復元された新羅箏のために

Yoshihiro Kanno:Hoshi no Hayashi
1994年7月8日国立劇場小劇場
国立劇場第十八回音楽公演
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新羅箏:沢井一恵 Kazue Sawai
横笛:芝祐靖 Sukeyasu Shiba
洞簫:遠藤一己 Hitomi Endo
打物:山口恭範 Yasunori Yamaguchi
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天の海に雲の波立ち、月の船星の林に漕ぎ隠る、見ゆ(万葉集1068)

  復元された新羅箏の、妙に艶めかしいカーブを見ているうちに、フッとこの歌を思い出した。かつての日、新羅人によってもたらされ、日本の港に着いた新羅箏、荷揚げされた楽器を早速試してみたに違いない、どんな音がして、そこに何を感じたのかは知る由もないが、それと同じ経過を味わっているのが面白い。「海の向こうからやって来た響き」は柔らかく太い、古代的な感触である。一時期、奈良朝雅楽に用いられ、以後使われなくなったようだが、独奏には柔らかすぎ、合奏には優美すぎる、ひっそりと身を隠しいつしか忘れられた、というところだろう。

  曲は、前半が新羅箏の独奏で「星の林」、後半はそれに「月の船」が加わり、星の林に漕ぎ隠る、見ゆ、という構成になっている。この歌が持つ、たおやかな感性を”できたてホヤホヤの古代楽器”新羅箏に写すことができれば、と思いつつ作曲の筆を進めた。古代の「天の海」に遊んで頂ければ幸いである。
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1994年6月21日、朝日新聞夕刊の記事
 奈良時代の音色を現代に 古代楽器「新羅琴」など復元し演奏会

 
 
 歴史の中に埋もれてしまった古代楽器を復元し、古代の音を再現しようという演奏
会「新羅琴の復元と古代楽器の演奏」が、七月八日、東京・三宅坂の国立小劇場で開
かれる。
 
 今回復元されたのは「新羅琴(しらぎごと)」。奈良時代の雅楽・新羅楽(三韓楽)
に使用されて以来、消滅した。新羅人によって日本に伝えられたことから「新羅琴」
と呼ばれる。現在の韓国で最もポピュラーな伝統楽器である伽ヤ琴(カヤグム)^の
祖先に当たる琴である。長さ約百五十三センチ、幅約三十一センチ、厚さ九センチ。
本体は桐(きり)のくりぬきで裏板はない。伽ヤ琴同様、十二弦で、駒(こま)の位
置で音階を調節する。ひざに置いて指で弾く。現代の和琴に近い音が出る。正倉院に
残っている三体とほぼ同型のものが完成した。
 
 しかし、曲は残っていないため、現代音楽作曲家の菅野由弘が、新羅琴が出せる音
域を想定し、万葉集にある「星の林」をテーマに約十五分の曲を作曲した。
 
 国立劇場は、一九七五年から、こうした消滅した古代楽器を復元して、演奏会を開
いているが、今回の新羅琴がちょうど三十種類目になる。

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