琉球王国の建築技術が詰まった『築300年超の仲村家住宅』 その文化的価値と建築的価値とは

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沖縄で長く住み続けられてきた伝統的な民家は、“自然との共生”そして“内と外の融和”を意識して造られているといわれます。しかし沖縄戦の惨禍からこうした住宅の多くが失われた中、数百年前に建てられたとされる貴重な住宅が残っています。

吾津ディレクター
「今から300年前、琉球王国の時代に建てられた中村家住宅にやってきました。琉球建築の手法が凝縮された、唯一無二と言われるその魅力にこれから迫っていきたいと思います」
 
中村家住宅。フクギに囲まれた平屋の木造建築は、18世紀中ごろに建てられたもので、国の重要文化財に指定されています。
 
中村家住宅をよく知る2人、文化財ガイドの比嘉さんと、1級建築士の山城東雄さんに、それぞれ文化的視点と建築的視点から、その魅力を語ってもらいました。
 

比嘉栄吉さん
「300年の琉球の歴史がいっぱい詰まっている。この場所でしか説明できない文化が残っている。それをみなさんにぜひ知ってほしい」
山城東雄さん
「私がとても感心するのは、このヒンプンですね。すごく大きな石ですよね」
 
目隠しの役割をもつヒンプンは、中国の魔除けの門「平風門(ピンフォンメン)」に由来しています。風水で良いとされる南に配置されているのも特徴です。
 
実は建物全体も、風水にもとづいていて、もっとも良い場所とされる南東に、客を迎える『アシャギ』、嫌われる北西にはフール=豚小屋があります。
 
山城東雄さん
「やっぱりこの中庭が特徴なんですよね。中庭の構成がすごく素晴らしい。非常に綺麗ですよね。ウフヤ(母屋)を奥にして、農家ですから高倉ですよね。これがこの中庭空間を非常に引き締めている」
 
ヒンプンを抜けると中庭があり、右手にみえるのがアシャギ(離れ)です。首里の役人が視察にきた際、使われたといわれています。向かって正面には、ウフヤ=母屋があって、
1972年の復帰のころまでは、中村家の子孫の方々が実際に暮らしていたそうです。
 
家畜小屋の奥にはフール=豚小屋があり、中村家が豪農であったことを伺わせます。
 
比嘉栄吉さん
「豪農のところは豚小屋がちゃんとしたものがあるが一般庶民はまずこういうものはない」
 
時は琉球王国時代。暑さを凌ぐ工夫が、随所に施されています。
ポイントの1つ目は「風の通り道」です。
 
比嘉栄吉さん
「一番上にみえる(空気口)から熱気を抜くんです。だから屋根裏が腐らない。風通しがいいために」
 
シーサーの隣に開いた穴は、「イーチミー」と呼ばれる換気口です。「息をする所」という言葉の意味が示すとおり、この穴から熱を逃がし、住宅に呼吸をさせています。
軒下をみると、ここにも空気の通り道がありました。「雀口(スズメグチ)」です。
熱をこもらせないよう、空気の循環を生み出しています。
 
そしてこの開放感。戸を開け放てば、家の裏から表、表から裏へと大きな風が、吹き抜けていきます。
 
ポイントの2つ目は「日差しを和らげる」です。
もうひとつの特徴が、大きな軒と、縁側が作り出す雨端(あまはじ)空間です。日差しを和らげるとともに、居間に入ってくる風を冷やす役割を果たしています。
 
「普通の民家ではこんなに出ていないと思います。そんなに(敷地に)余裕がないから。中村家はこれが非常に深いんです。これがすごくいい表情を作っていると思います。雨風を防ぐというのもあるし、太陽の日差しを、縁側くらいですよね日差しが入ってくるのは。部屋の中は非常に涼しいと思う」
「この造り方、風の通し方とか熱の防ぎ方とか、建築の中に隠されている沖縄の先人たちが工夫した技術を我々は学び取って今の建築に生かしている」
 
北中城村の中村家住宅を訪ねると、「陰」をつくり、「風」を操った先人の知恵に触れることができました。2022/11/30

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