乳がんのオリゴメタ（転移）【後編】 転移に対する局所治療

今回はオリゴメタ（オリゴ転移）の後編です。オリゴメタに対する局所治療についてお話します。
＊オリゴメタとは、「（主に画像診断で）確認できる遠隔転移が数個程度と少ない状態」を指します。

前編はこちら
乳がんのオリゴメタ（転移）【前編】 「完治」から「寛解」へ
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今、オリゴメタ乳がんには全身療法だけでなく、転移巣に対しても局所療法（放射線治療など）を行うことで予後の改善やQOLの維持向上が期待されてきています。
特に、近年の放射線治療の進歩はめざましく、病変にピンポイントに（周りの正常組織へのダメージを最小限にして）少ない回数で高線量を照射することが可能になりました。
2022年版の乳癌診療ガイドラインでも、オリゴ転移に対する放射線治療について、検討してもよい、と載っています。

でも、もっとも重要なのは、転移の診断です。画像診断で、
「遠隔転移はないと言われた」（本当に？）
「遠隔転移はあるが1つであると言われた」（本当に？）
その診断、何（どの検査）でされましたか？

もちろん、どんなに科学技術が進歩しても画像化できない微小ながん細胞はあるでしょう。
しかし、少なくともその時代時代でもっとも正確に癌病巣を描出できる方法を使った診断（今の段階では、PET）に基づいて、治療法を選んで欲しいと思います。

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