あの“バンカラ” 集団が帰って来た…北大と小樽商大の応援合戦 「対面式」コロナ禍から3年ぶりに復活 (22/07/09

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独特の衣装に身を包んだ、あのバンカラ集団が帰ってきました。コロナ禍で活動を制限されていた北海道大学応援団です。3年ぶりとなる伝統行事「対面式」に挑みました。参加した学生たちの思いは。

 ひときわ異彩を放つバンカラ集団。北海道大学第110代応援団です。団員は6人。大学の構内で、毎日のように声を張り上げていました。

 北大応援団 小野寺 大輔 団長:「コロナ禍で中止となり、3年ぶりに復活。対面式に向けた練習をしている」

 対面式とは北大応援団と、ライバル校の小樽商科大学応援団が行う応援合戦のことです。



 その歴史は古く、明治時代から100年以上続いてきた伝統行事ですが、2021年と2020年はコロナ禍で中止に。この夏、3年ぶりに復活するのです。

 北大応援団 小野寺 大輔 団長:「右の足の上げ方が小さい」

 留年し在学5年目の小野寺大輔応援団長が、団員を指導します。他の5人の団員は対面式の経験がありません。本来なら卒業している小野寺団長に代わり、対面式で先頭に立つのは2年生の横溝航さんです。



 「いただきます!」 

 約400人が暮らす北大の学生寮「恵迪寮」。応援団員は基本的に寮生で構成されています。横溝さんが応援団に入ったわけは。

 北大応援団 横溝 航さん:「自分たちが応援することで、いろいろな人たちが元気になり喜んでくれることに楽しさを感じた」

 かつては大学の行事や、運動部の対外試合など出番が数多くありました。しかし、コロナ禍で状況は一変。2021年に行われた野球部の応援は、声を出してはいけないという制限付きのものでした。



 北大応援団 横溝 航さん:「僕らは声で伝えることしかできない。もどかしい気持ちが強かったです」

 しかし、ようやく新型コロナの感染状況に落ち着きが見えてきました。

 6月に行われた「北大祭」では、3年ぶりに学生たちの前で応援歌を披露。再び応援団の活動の場が増えてきました。

 北大応援団 横溝 航さん:「自分たちがコロナ禍で感じた気持ちを、一気に吐き出せたらと思います」

 いよいよ、対面式の日がやってきました。横溝さんたち応援団員は他の寮生とともに、会場となる札幌市中央区の大通公園へと向かいました。



 そこで待っていたのは大勢の人の姿。市民も3年ぶりの対面式を楽しみにしていたのです。

 「よいしょー!」  

 北大応援団と商大応援団の対面式の始まりです。まずは、北大から商大の団長への花束贈呈。

 すると、贈られた花束を投げ捨てます。反対に商大から送られた花束を、横溝さんは何と食いちぎりました。
 
 この一連のやり取りも伝統の一つです。そして、最大の見せ場が。



 商大応援団:「挑戦状~。今日も今日とて、ご立派なボロに身を包む白豚よ」

 20メートル以上の巻紙に筆で書き綴った文章、通称・檄文の読み上げです。互いにののしり合うのが恒例です。

 商大応援団:「今年も商大の勝利は揺るがぬぞ~」

 北大が受けて立ちます。



 北大応援団 横溝 航さん:「応戦状~。我々のいないこの3年間は寂しかったか~。私も諸君らに会えない寂しさで、食べられるのは一日3食と3時のおやつと夜食だけだった~。今年も北大の大勝利だ~」

 こうして、2時間に渡る対面式が終了しました。



 対面式を見た市民:「おもしろいです、初めて見たので」

 対面式を見た市民:「若いということは、いいことだ」

 対面式を見た市民:「コロナ禍で何もできなかったので、にぎやかなのはいいですね」

 初めての対面式を終えた横溝さんは。

 北大応援団 横溝 航さん:「いろいろな人に見てもらえて、いろいろな人を活気づけられたかなと思います」

 伝統の対面式。2023年は小樽商大の本拠地の小樽市で開催されます。

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