あのー、僕ちょっと怖いんですよね、こういう所　天柱山　安慶

安慶に行くといったら、同室の同僚はそれはいい、天柱山という有名な山がある、といった。前に彼から安慶は安徽省の昔に省都だと聞いていたので、私はなにかしら歴史をしのばせるものがあって、町自体の散策が面白いのだろうと思って、安慶にだけ滞在しようと思っていた。だが、どうやらその見込みは間違っているようだった。
　同僚のすすめによって、私は予定を変更して、金曜の夜8時に安慶駅についたあと、8時半の列車に乗り換え、潜山という市に向かうことになった。同僚は泊まるべきホテルまで教えてくれて、私は素直にそのすすめにしたがった。
　それが正解だった。ホテルの朝食は豪華で朝からワインまで用意されていたし（飲まなかったが）、天柱山はロープウェイもあり、道がよく整備されていて、誰でも簡単に登れるわりに、頂上の花崗岩が洗われてできた景観は、名山と呼ぶにふさわしいものだった。頂上はごった返していて、中学生だか高校生だかの集団もある。そしてその集団が何やら垂れ幕をもって、ドローンで記念撮影をしている。「なんちゃらかんちゃら加油、加油！」どうやら勉強の気合入れらしい。
　私はこれは楽しい、と気分もあがり、山なんてどこも同じだろう、などと言わずに来てよかったと思った。しかし誰でも登れるといってもルートはかなり距離がある。まともに回っていたら一日がかりだ。来た時とは違うルートで下山し、そのまま徒歩で山を下りることもできたが、安慶までの列車の発車時刻も気になる。この山にはふたつのロープウェイがある。登った時とは違うそのロープウェイに乗ってみると・・・

5/18-20

撮影機材：
Fuji X-T3
Tamron 17-70mm/F2.8/Di III-A VC RXD
Fujinon XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR
Rode Video Micro II
Insta360 Ace Pro

使用音楽：
Music ⓒ - Kevin MacLeod
Kool Kats
Life of Riley