【ジョーカーは二重人格？】「ジョーカー：フォリ・ア・ドゥ」とジョーカーの正体を考える。

〜「ジョーカー：フォリ・ア・ドゥ」ネタバレ感想回〜
学校の入学式で「友達つくらなきゃ」とハリきって明るく人と接すると、そのキャラが定着して後でしんどくなる、なんてことはよくありそうな話です。まして自分のことをよく知りもしない相手に「あなたはこういうキャラだから」と押し付けられたらと思うと、もうその人がいる教室には行きたくなくなりそうですね。自分らしくないキャラを演じるって、疲れるんです。でも一方で、キャラを演じることで人から注目を浴びたり、なりたい自分になれたりする感じもします。人は人と接するとき、多かれ少なかれ接する相手に合わせた“最適なキャラ”を演じているかもしれませんが、キャラを演じなくても素の自分を受け入れてくれるような家族や友達が人生に数人いれば、それはとても幸せなことなんでしょう。このシリーズを通してアーサーが求めていた“笑い”とは、そういう人から受ける「温もりやハグ」を通して得られる"Happy face"だったのかもしれません。

しかし今作でも、アーサーは聴衆に求められる“キャラ”に頼るしかない。現実世界の我々すら、スクリーンに足を運ぶ際はアーサーのジョーカーとしての活躍を期待していた部分がありました。スクリーンの中でも外でもジョーカーとして暴れることを期待される一人の青年の、「これが、人生。」

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