【過去動画の編集版】精神科に受診する基準、休職する基準について解説します

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00:58 自分の気持ち
02:26 周囲の意見
05:11 食事、睡眠、希死念慮、残業時間など
10:51 お金や復帰に関する心配

※2020年10月2日公開の動画の編集版です。

今日は、初めて精神科に来る方や仕事がキツすぎて休みたいと思っている方に、精神科の受診や休職の基準についてお話しします。

目安として8つ挙げました。

■自分の気持ち

1.自分の気持ち

一番大事なのは自分の気持ちです。患者さんが休みたいと思っていた場合、医者が「もっと頑張りなさい」と言うことはまずありません。患者さんの気持ちを尊重します。
休みたいと思ったら休めますし、受診したいと思ったら受診していただいて良いです。

僕らは悪いたとえをすると被告人の弁護士のようなもので、「この人にもこんな言い分があるんだ」と全面的に味方をします。患者さんの味方をするのが僕らの仕事でもあるので、それくらいで休むの?というようなことでもそれを否定することはしません。

ただ、自分の気持ちがよくわからないからこの動画を見ている、という方もいらっしゃるかもしれません。
ので、次の項目に移りたいと思います。

■周囲の意見

2.家族の意見
3.友人、上司らの意見

家族、友人、上司がどのように言っているのかも確認します。
休職になる前は、周りの人から「もう休んだ方が良い」「精神科受診したら?」と言われていることが結構あります。もちろん全員ではありませんが。

僕の体感的な統計では、精神に対して理解のある人は3割くらいで、逆に精神に全く理解のない人が3割くらい、残りの3割~4割が無関心な人という感じがします。
家族でしたら、誰か一人くらいは心配してくれることが多いです。

たまたま家庭・職場ともに理解のない3割の人に囲まれていることも1割くらいの確率でありますが、例え周りからアドバイスを受けていても、患者さんは「そう言われても、うーん」と無視していることもあります。


上記1~3に該当する場合は相対的な適応です。
次の4~8に1つでも当てはまる場合、必ず精神科を受診した方が良いです。


■食事、睡眠、希死念慮、残業時間など

4.食事は摂れているか?

食事が摂れなくて1日一食になっているなど、どんどん痩せていっている場合は休んだ方が良いです。精神科を受診してください。命に関わります。

5.眠れているか?

眠れなくなったら受診した方が良いです。
休職をしないにしても受診はしたほうが良いです。睡眠薬を使えば眠れるようになり、どうにか出勤できるということもあります。
眠れないとイライラしますし、思考が変な方向に向かいます。

6.死にたい気持ちがあるか

死にたい気持ちが出ていたら当たり前ですが通院した方が良いです。
仕事も休んだ方が良いです。「死にたいです、でも仕事がんばります」というのは変ですし、「仕事頑張れないなら死にます」というのもよくわからない話です。
視野が狭くなってしまっているのでやはり休んで受診することが大事です。

自殺は個人の自由と心ない人は言うこともありますが、そんなことは全然なく、それはよくわかっていないです。
「昔僕も死にたいことがあったけれど乗り越えだんだよ」と言う人もいますが、それも病的なものとは違うので、受診した方が良いです。

7.動悸、涙

出勤前に動悸がしたり、会社に向かう電車の中で涙がポロポロ流れるようになったら受診した方が良いです。
ここまで追い込まれているときに、「私辛くないんです、なぜか涙が出るんです」という患者さんもいますが、それは辛いということです。

8.残業時間

残業時間が月に100時間を超えているかどうかが過労死の目安です。
患者さんは「100時間は超えていないです、タイムカード切っているんで」と言ったりしますが、そういうことではありません。実際にどれくらい働いているか、ということです。
残業時間が過度に延びている場合は休職を勧めることが多いです。

以上の8項目を精神科の受診や休職の目安にしていただければと思います。

■お金や復帰に関する心配

・傷病手当金
休職の際にまず心配になるのがお金のことだと思いますが、社会保険の場合は「傷病手当金」という制度があります。給料の6割をもらうことができます。

・休職するのは私だけですか?
患者さんに「休職するのは私だけですか?」と聞かれることもありますが、そんなことはありません。
新卒で入社しても3年以内に6割の人が転職すると言います。
転職前にはうつになって休職する人も多いので、珍しいことではありません。

・社会復帰できないのでは?
社会復帰できなくなるのではと心配する人も多いのですが、多くの人が復帰していますのでご安心ください。

・休職したら必ず職場復帰しなければいけない?
休職してから転職を検討するのも、休職してから退職を検討するのも問題ありません。もちろん休職して復帰するのも良いです。とにかくすぐに決断しないことが大事です。

「私もう退職するつもりなので、休職せずに辞めます」と言う人もいますし、退職してから受診する人もいますが、まずは休職して傷病手当をもらいながら検討すれば良いのではと思います。

・休む期間
休職期間は1ヶ月だと短く、また休職になるケースが多いです。引き継ぎや復職準備で最初と最後の2週間はあまり休めません。
復職する人は、3ヶ月で30%、6ヶ月で60%、1年で70%、1年半で75%くらいです。

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『精神科医がこころの病気を解説するChとは?』
 一般の方向けに、わかりやすく、精神科診療に関するアレコレを幅広く解説しています。動画における、精神分析や哲学用語の使用法はあくまで益田独自のものであり、一般的(専門的)な定義とは異っているところもあります。僕がもっとも説明しやすいとたまたま感じる言葉を選んだだけなので、あまり学術的にとらないでいただけると嬉しいです。
                 早稲田メンタルクリニック院長 益田裕介

『自己紹介』
益田裕介
防衛医大卒。陸上自衛隊、防衛医大病院、薫風会山田病院などを経て、2018年都内で開業。専門は仕事のうつ、大人の発達障害。といいつつ、「なんでも診る」ちょっと変人よりの町医者です。
趣味は少年ジャンプとお笑い。キャンプやスキーに行きたいです。
2020年6月5日より断酒継続中。

【参考】
厚労省みんなのメンタルヘルス https://www.mhlw.go.jp/kokoro/
カプラン 臨床精神医学テキスト第3版

#休職 #復職 #傷病手当金 #うつ #精神科

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