【技術士二次試験】総合技術監理部門を受験する皆さんへ、先ずは択一問題を解答して下さい。10年分程度の解答ができるようになると、自然にキーワードの理解が進みます。

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R06
I -1 -1
財務諸表等規則におけるキャッシュ・フロー会計では,営業活動,投資活動,財務活動の3区分から生じるキャッシュ・フローについて計算書を作成する。営業活動,投資活動,財務活動と,次の(A)~(F) の支出項目の組合せとして,最も適切なものはどれか。

(A) 株式や出資者に対する配当又は分配のための支出
(B) 税金,関税,罰科金の支払いに対する政府への支出
(C) 設備,建物,備品,その他の生産用資産の取得のための支出
(D) 社債,抵当証券又は短期証券の償還のための支出
(E) 財貨又は用役の購入に伴う支出
(F) 他の会社の株式を,将来の利益獲得及び資金運用のために取得する支出

  営業活動  投資活動  財務活動
①  A, B     E, F     C, D
②  A, E     B, C     D, F
③  B, E     C, F     A, D
④  D, E     C, F     A, B
⑤  D, E     B, C     A, F




Ⅰ-1-1 解説
この問題では、財務諸表等規則に基づくキャッシュ・フロー計算書の分類を理解し、各支出項目がどの活動に該当するかを考えます。キャッシュ・フロー計算書は、営業活動、投資活動、財務活動の3つの活動に分かれており、それぞれ異なる種類の支出や収入が含まれます。

営業活動:本業での営業活動により生じるキャッシュ・フローです。商品の販売やサービスの提供による収入や、それに伴う支出(例えば原材料の購入費用など)です。ここには通常、日常的な経費や税金なども含まれます。
投資活動:将来の収益を得るための資産取得や投資に関連するキャッシュ・フローです。例えば、新しい設備や他の会社の株式の取得などが該当します。
財務活動:企業の資金調達や返済に関連するキャッシュ・フローです。ここには、借入金の返済や配当金の支払いなどが含まれます。
それでは、各選択肢について詳しく説明していきます。

選択肢ごとの検討

選択肢①
営業活動:A, B
投資活動:E, F
財務活動:C, D
→ 営業活動には配当や税金の支出が含まれていますが、配当の支出(A)は財務活動に分類されるべきです。

選択肢②
営業活動:A, E
投資活動:B, C
財務活動:D, F
→ 営業活動に配当の支出(A)や物品の購入(E)が含まれていますが、配当の支出(A)は財務活動に含まれるため、この組み合わせは適切ではありません。

選択肢③(正解)
営業活動:B, E
投資活動:C, F
財務活動:A, D
→ この選択肢が最も適切です。
営業活動には、税金などの支出(B)と商品の購入費用(E)が含まれています。
投資活動には、設備や生産用資産の取得(C)と将来の利益のための他社株式取得(F)が含まれています。
財務活動には、配当の支出(A)と債券の償還のための支出(D)が含まれています。

選択肢④
営業活動:D, E
投資活動:C, F
財務活動:A, B
→ 営業活動に債券の償還(D)が含まれていますが、これは財務活動に分類されるべきです。この選択肢も不適切です。

選択肢⑤
営業活動:D, E
投資活動:B, C
財務活動:A, F
→ 営業活動に債券の償還(D)が含まれていますが、これは財務活動に含まれるべきです。したがって、この選択肢も不適切です。


従って、正しい組合せは、③、正解は③


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