【ミラ トコット試乗】イースゆずりの軽量高剛性ボディとサスペンションでしなやかに走ります

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新登場の軽自動車、ダイハツ・ミラ トコット(以下、トコット)はミラ イース(以下、イース)の派生モデルになります。

尖った性能や凝ったデザインなどに頼らず、ベーシックで魅力ある内外装を追求した1台です。

ヘッドランプは全車にLEDが標準搭載されています。もちろんレベリング機能もついています。

また今回新たな試みとしてデザインフィルムトップ(デカールによってルーフカラーに変化をもたらす注文装備)に、キャンバス地風のものが用意されました。このオプションを選択すると、フロントバンパー中央部にもこのキャンバスデカールが付加されます。

最近のダイハツ車にはDモノコックという新しい考え方のボディが採用されています。
これは高張力鋼板を随所に使うこと、最適形状のシェルとすることで剛性を上げつつ軽量化を図ったというものです。
これによって車重はFFで720Kg、4WDでも790kgに収めています。

なお、ただボディを軽量化しただけでは車内に騒音が大きく入ってきてしまいます。
このためモノコックに開く、配線通し穴等をなるべく小さくしたり減らすことを進めました。
これによりトコット用のDモノコックは軽量かつ静粛性に富むボディを実現しているのです。

他に軽量化に貢献するものとしてフロントフェンダーやリアハッチゲートの樹脂パネル化があります。
リヤハッチゲートにおいては軽量化だけではなく、ハッチの開け閉めに必要な力が軽くなり、スムーズな開閉が出来るというメリットも生まれました。

車内寸法に関しては流行のスーパーハイト系やハイト系ではありませんが必要十分……というより、かなり広いスペースだと実感します。

これは元々実用上問題なかった広さのイースをベースに車高を30mm上げることで室内の面積拡大にあてているためです。

またフロントのAピラーが立っていることが、実際の寸法にプラスして広々感の演出もできています。

搭載されるエンジンはNA3気筒のみ。イースに搭載されている燃費超追求エンジンであるKF-VE6型アトキンソンサイクル仕様ではなく、ムーヴなどにも使われている汎用性の高いKF-VE4型になっています。

パワー&トルク的に有利なターボエンジンはラインナップされていませんが走りの印象はとても良好です。

まずアクセルを踏んで最初の数メートルから実感するのは車体の軽さです。
車重が軽いため非常に機敏にスタートしてくれるのです。

乗り心地も良好です。
これはイース上級モデルに採用されている太い径のダンパー(30mm・標準モデルは25mm)をベースに、さらに乗り心地を追求するため内部に組み込まれたリバウンドスプリングが功を奏しています。

速度を上げても乗り心地の良さは持続しますし、意外とも思えるほどコーナリングでしっかりと粘ってくれるのが嬉しいです。
ダンパー全体の動きがリニアな特性で推移していますので、ある地点から急に腰砕けになるといったことがないのです。

ダイハツの開発陣はこのトコットを若い女性ユーザーを想定し、奇をてらわずナチュラルなテイストで調べたということです。
それは内外装の見た目だけではなく、走りにおいても共通していることでした。
(ウナ丼)

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