人手不足解消に期待「円安で外国人労働者確保は厳しい」地方は“生活コスト”がかからないメリットをいかに打ち出すかがカギ

国は外国人労働力を人手不足の解消につなげようと、現在の『技能実習制度』に代わる新たな制度を検討しています。
しかし 円安の影響や都市部との人材確保競争もあり、地方では「外国人にとって暮らしやすく 魅力的な場所か」どうかがカギになりそうです。全国的に人手不足が続き、有効求人倍率は1.3倍前後と高い状況となっており、長崎県内では1.2倍ほどで推移しています。こうした中、国は “外国人労働力”を人手不足の解消につなげようと、現在の技能実習制度に代わる新たな制度を検討していて、長崎県は21日、職員を対象に講習会を開きました。福岡出入国在留管理局　水本敦史 統括審査官：
「新しい制度では、これまでの技能実習制度の人材育成とか、国際貢献とか、こういった目的に加えて “人材確保”を目的として外国人材を受け入れると」人手不足の解消につながることが期待される“外国人労働力”ですが、円安の影響で賃金面では欧米と比べて不利な状況にあります。加えて、日本の中でも都市部との人材の奪い合いが予想される中、外国人材の受け入れを進めてきた商船三井の担当者は「“労働以外の魅力”をいかに発信できるか」が重要になってくるいいます。商船三井 外国人人材事業チーム　永沼秀一アドバイザー：
「日本が門戸を開いたから、じゃあそれと同じだけ比例して外国人が来てくれるかっていうと、それは経済的環境下のもと、日本は非常に難しい状況に陥っているなとは思います。
（一方で）すごく“地方の可能性”を感じておりまして、『生活コスト』が全然かかりませんねと。労働とは別の魅力が 地方部では工夫がしやすいと思っています」長崎県は今後、新しい『技能実習制度』に合わせ、外国人に選ばれるための施策を検討していくことにしています。国が見直しをすすめている『技能実習制度』の主な変更点制度の目的が変わります。
これまでは「開発途上国への技術移転や人材育成」が目的でしたが、新制度では「人材確保と人材育成」とし、“労働力を確保”する目的が明確にされる見込みです。
また、これに伴い「人手不足が深刻な地方や中小零細企業にも人材が確保されるよう配慮すること」とされています。外国人労働者の受け入れにあたり、逆風となっているのが円安の影響です。
日本は欧米諸国に比べて賃金が低いため、これらの国との人材確保競争にどこまで対応できていくのかも課題です。こうした状況下で長崎が外国人から選ばれていくには、厳しい道のりが予想されそうです。

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