モノレールの種類と分類【懸垂式、跨座式、中央案内軌条式新交通システム】Monorail types and classifications

モノレールとは直訳すると モノ 一本の レール という意味となりますが、先ほど例を示した様にその機構は実に様々。実際にはこの単語一つに 実に多くの新交通システムが集約されています。モノレールという言葉を使用する新交通システムは、大きく分けて3つに分類されます。今回の動画では、え？これもモノレールなの？と思うような多種多様な新交通システムについても触れていきます。

世界最古のモノレール営業線としては、ドイツ ヴッパータールの ヴッパータール空中鉄道が良く知られています。その開業は1901年3月。同じくドイツ ザクセン州ドレスデンには 1901年ヴッパータール空中鉄道の2か月後に開業した ドレスデン懸垂鉄道が今も運行を続けています。営業路線世界最古の1位および2位のモノレールが このドイツに集まっているのです。モノレール自体の歴史は古く1820年代に、ヘンリー・ロビンソン・パーマーが開発した いわゆるパーマー式が 世界最古のモノレールとして認知されています。が 今現在、世界中でもっともポピュラーなモノレールとして認知しているのは、これらのモノレールではありません。ドイツ アルウェーグ社が世に送り出した、コンクリート製のレールをゴムタイヤで走行するという構造の アルウェーグ式モノレールと呼ばれる交通システムです。一本物の軌道桁を 走行輪 案内輪 安定輪で支持し 走行させるもので、近年開業する多くのモノレールは このアルウェーグ式モノレールから派生したものがほとんどです。

冒頭紹介したヴッパータール空中鉄道やドレスデン懸垂鉄道は、モノレールというより 鉄道に代替えする新交通システム開発の過程で生まれたシステムとなっていて、モノレールと名付けられた 一つの新交通システムの可能性だったわけです。日本ではこのほか、サフェージ式モノレールと呼ばれる懸垂式モノレールが2路線営業していますが、これらはランゲン式とはまったく異なる発想で開発されたモノレールシステムで、箱桁内に走行面と案内面を設け これを走行と進路支持に用いた新交通システムとなっています。