【安倍元首相銃撃】既製の銃とは異なる“特殊な銃声”で警護員気づかなかったか

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奈良市で安倍元総理が銃撃され、死亡した事件から8日で1か月です。山上容疑者が犯行に使った手製の銃は、既製の銃とは異なる特殊な銃声だったため警護員が気づかなかった可能性があることが新たにわかりました。

事件現場には、献花台はもうありませんが、今も変わらずこの場所で手を合わせる人がたくさんいます。安倍元総理は1か月前、この場所で撃たれ、そして、亡くなりました。

逮捕された山上徹也容疑者は、安倍元総理を背後から銃撃し殺害した疑いが持たれています。犯行に使われた手製の銃は、農業用の肥料などを混ぜた黒色火薬を鉄パイプに詰めて作られたものとみられています。

警察庁による検証で、1発目の銃撃の際、安倍元総理の周辺にいた4人の警護員のうち、銃声と認識できたのは1人もいなかったことが明らかになっていて、警護員らは「花火やタイヤの破裂音だと思った」などと説明しているということです。

今回、この手製の銃の銃声について、読売テレビが専門家に分析を依頼したところ、既製の銃とは全く異なる音だったことが新たにわかりました。

銃声を比較した音の波形を見ると、既製の銃は「パン」と乾いた短い音で三角形で表現されていますが、犯行に使われた手製の銃は低く大きな轟音が長い時間続くため、全く異なる波形をしています。

既製の銃には使われない黒色火薬や口径の大きな鉄パイプが使われていることが影響しているということです。

銃器研究家・高倉総一郎さん
「ドーンという聞いたことのない音がした場合、果たして銃声と思えるかというと、たとえ(銃声を聞きなれた)経験者であっても、(銃声とは)思えないと思う。瞬間的には」

奈良県警は、犯行に使用された銃の殺傷能力などの鑑定を進めているほか、警察庁が当時の警護態勢や対応が適切だったかについて検証を進めていて今月中に結果を公表する予定です。
(2022年8月8日放送「news every.」より)

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