トラウマや発達障害「自立がすべてじゃない」“引きこもる大人”が共同生活で探る活路…その背景は

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トラウマや精神疾患で引きこもってしまったり、自立できなくなったりする大人がいます。そのような人が共同生活している場所が、グループホームと呼ばれる福祉施設です。そこでは世話人や相談員の支援を受けながら自分の問題に向き合おうとする人の姿がありました。

“自立をめざすだけがすべてじゃない”
精神科医も強い思いをもって背中を押しています。石川県野々市市のグループホーム「ツェデクとアビーブ」。ここには発達障害や強迫性障害など、さまざまな精神疾患を患う人たちが共同で生活しています。

平口さん(仮名・23)
「まだちょっと散らかっているんですけど…」
Q 1か月前にここに?
「1カ月前に。まあだいぶ慣れましたね」
平口さん(仮名)23歳は、一昨年まで航空自衛隊小松基地に務めていましたが、うつで体調を崩しました。3カ月入院し、その後退職。そのまま県内にある祖母の家で1年ほど過ごし先月、このグループホームに入居しました。

平口さん
「自衛隊は集団生活なんで、あの時はちょっときつかった。今はここで集団生活して慣れてきた」

トラウマに強迫性障害…利用者が入居した様々な背景

平口さんが見せてくれた療育手帳には「B」の文字。これは軽度、または中度の知的障害を認めるものです。

平口さん
「テストを受けて面接とか行って判断されて、これが交付される」

石川県によりますと知的障害と認定する療育手帳の所有者は年におよそ200人のペースで増加していて、今年3月末の時点でおよそ9900人に上っています。
けが・病気で日常生活や仕事が制限される人には障害年金が支給されます。平口さんの場合、月におよそ6万5000円の支給が見込まれ、これでグループホームの家賃を賄う予定です。

共用スペースでは1日2食、世話人が作った食事が提供されます。

平口さん「(世話人さんが)話も聞いてくれるしありがたい」
世話人「あら、いいこと言ってくれて。ありがとう」
入居者「もっと褒めんなん」
世話人「おかず一品増えるかもよ」
平口さん「ご飯も作ってくれるし。いい風に言うと…おせっかい」
世話人「あはは、オブラートに包んでくれたね」

現在、ツェデクでは男性4人、アビーブでは女性5人が集団生活を送っています。

入居者の女性「強迫性障害。手をよく洗う」
Q洗わずにはいられない?「うんうん」

強迫性障害に限らず過去のトラウマやアルコール依存症など、入居に至った人の背景はさまざまです。

入居者の女性
「20代は引きこもっていた、2年くらい。今は楽しく生きようと思っている」
「いま、服を裏返しになっているのを表に返して畳んで5枚ずつ風呂敷に詰める仕事をしている」なぜ働きたいのかを聞くと「車のアルファードがほしい」と笑顔を見せます。
中本理和さんは今年2月、このグループホームを立ち上げた精神科医です。個人の医師が経営するものとしては県内初の施設です。

中本医師
「もう自立目指さなくていいからという気持ちでグループホームをやっている。ちょっと前までは仕事しなきゃいけない、自立させなきゃいけないという目標があったんですけど、今は皆さんそれも無理。生きていくのも無理」

新たな夢をもつ入居者…自立を目指さない入居者…


グループホームで暮らす平口さん、実はある夢を抱いています。

平口さん
「珠洲の馬牧場で働きたい。珠洲も下見に行っているけど良い所で、住んでみたい」

週に5日、午後2時半までの5時間、就労支援事業所で働きだしました。

平口さん「鍵とかメモ帳とか水筒…(メモ帳見せながら)仕事のことです」
Qこうやって覚える?
「そうですね。梱包の仕事と野菜の皮むき、ジャガイモの皮むき」

自転車で就労支援事業所に向かう平口さん。厩務スタッフになるという夢を叶えるため、今は自信をつけたいと言います。しかし、平口さんのように、自立を目指すことができる入居者ばかりではないようです。

自立をめざすだけが全てじゃない

診察を受ける50代のAさんです。精神科医 中本理和さん
「たばこの禁断症状は?」
Aさん
「来るかもしれない…」
精神科医 中本理和さん「どうするの?」
Aさん「…水飲む」

Aさんは発達障害に加えて糖尿病を患い視野も狭くなっています。

精神科医 中本理和さん
「(たばこに)お金使っちゃって当たり散らす、人のせいにするというのを何千回も…!」

厳しい口調ながらも、中本さんは愛情をもって何度も“自己責任”について教えました。すると、Aさんは「健常者になりたい」と話すようになったそうです。

精神科医 中本理和さん
「ずっと障害者、障害者言われて困ったちゃん扱い。それは嫌やって。普通に皆みたいに一人前に扱ってほしい。せっかく健常者になろうって頑張ってるもんね…ぜひ続けてほしい」

こちらのグループホームでは入居者に限らず、外来診療も行っていて発達障害や引きこもりで診察に訪れる人は増えているといいます。

精神科医 中本理和さん「たいていは人のせいにしている。周りが悪い環境が悪い何が悪い…だから自分のせいじゃない。そりゃそう、そういう部分もあるけど、たしかに。それでもやっぱり自分で何とかしなきゃいけない」

「前回のおさらいから始めます」
月に一度開かれる入居者ミーティング。入居者同士が助け合って暮らすため、この場で要望を聞いたり新しいルールを作ったりしています。平口さんも、Aさんに優しく声をかけます。平口さん「何か困ったら呼んでください」
精神科医 中本理和さん「その代わり困ってたら助けてあげんなんよ、わかる?」
Aさん「…」
世話人「私も困ったら助けてね」

この日のミーティングでは
・喫煙場所を守ることと
・来月みんなでバーベキューすることが決まりました。

精神科医 中本理和さん
「親身になって世話してくれる人がいるのを受けて、やっぱりみんな少しづつ明るくなっていく。楽しいって言ってくれる時もある。何とか、生きてて良かったねという気持ちにしたい」

ただ“生きることが楽しい”と思ってほしいという中本さん。周囲のサポートを必要とする大人もいる。このことをまず理解するのが、彼ら彼女らの人生を後押しする第一歩です。

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