[RLD777] 実在していたカセットビジョン「ビッグスポーツ12」シークレットモードのキャプチャーに成功

#カセットビジョン #CassetteVision #μPD777 #RLD777 #CVR2 #ビッグスポーツ12 #シークレットモード

ご視聴ありがとうございます。
ほりまチャンネル　ほりまです。

40年以上封印されていた、カセットビジョンの専用カセット「ビッグスポーツ１２」のシークレットモードをキャプチャーいたしました！

そのシークレットモードの動画キャプチャーまでの道のりを説明しますと...

「スーパー１０」(未発売品)のＬＳＩである「μＰＤ７７７」のプログラムのフローチャートをweb上で入手できたので、その内容からシークレットモードは実在すること、キー入力でシークレットモードに遷移できることがわかりました。
「スーパー１０」はカセットビジョン専用カセット「ビッグスポーツ１２」と全く同内容のゲームです。
「ビッグスポーツ１２」のカセットに実装されている「μＰＤ７７７Ｃ－００４」を基板から丁寧に剥がし、そのキー入力手順を再三試行してみましたが再現することはありませんでした。

ゲーム内容が同じなので、「μＰＤ７７７」と「μＰＤ７７７Ｃ－００４」のプログラムは全く同様と考えていたのですが、その辺り確かめるため、自作した「ＲＬＤ７７７」で「μＰＤ７７７Ｃ－００４」のＲＯＭ内容を読み出して「μＰＤ７７７」のフローチャートと比較したところ、シークレットモードのＲＯＭ上のアドレスが変わっていることをつきとめました。

※自作した「ＲＬＤ７７７」とはμＰＤ７７７シリーズＬＳＩからプログラムデータとパターンデータを外部に読み出せる装置で、自分で設計・製作しました。制御はＰＩＣマイコンで行っています。

カセットビジョンに実装されているμＰＤ７７７シリーズＬＳＩはワンチップマイコンでありながらなんと外部にプログラムＲＯＭとパターンＲＯＭ内容を取り出せる機能を持っていたのです！

話は戻りますが、「μＰＤ７７７」と「μＰＤ７７７Ｃ－００４」の比較結果からシークレットモードのプログラム自体は抹消されてはいないものの、通常の運用ではどんなことをしても入れない領域に移動してあることが判明しました。
幸いシークレットモードの「μＰＤ７７７Ｃ－００４」でのエントリーアドレスはわかったので、そこに制御を移すことができさえすれば、シークレットモードへの遷移が可能と考えました。

「ＲＬＤ７７７」は基本的にμＰＤ７７７シリーズＬＳＩに対しコマンドを送って内部ＲＯＭ内容を取り出しているので、「ＲＬＤ７７７」制御プログラムを手直しして、「μＰＤ７７７Ｃ－００４」にシークレットモードエントリーアドレスをコールするようにしたところ、うまくシークレットモードに遷移させることに成功しました。

「ＲＬＤ７７７」はもともとμＰＤ７７７シリーズＬＳＩの内蔵ＲＯＭを読み出すための装置だったので、映像・音声の出力機能がないため、映像・音声はすでに完成していたカセットビジョンリメイク２号＝「ＣＶＲ２号」(これも自作機で市販品のパーツで完成させたカセットビジョンジュニアリメイク版でカセットではなくμＰＤ７７７シリーズＬＳＩを差し換えてゲームする)に担当してもらい、そのコンポーネント信号出力をキャプチャーしました。

ところで、カセットビジョンのサウンド出力は単音とされていますが実は２音出ます。
ただし、Ｒ音源はＬ音源に対しアッテネータで１２デシベル程度音量レベルを落としているので、単音と思われても無理はありません。

音源は２つあってもサウンド出力のポートは一つです。
今回のキャプチャ画像では、Ｌ音源とＲ音源の出力を分ける回路を自作したのでそれを実装して、キャプチャーしています。
（厳密に言うとキャプチャーしたシークレットモードの、モード２以降で分離されたサウンドになっています）

シークレットモードを実装した目的は単に隠れキャラではなく「スーパー１０」では使われていない機能（斜め図形・多色・２音源等）を量産品ＬＳＩで検証しておくためだったと考えられます。

ここで出てきた「ＲＬＤ７７７」や「ＣＶＲ２号」などは、このチャンネルで公開していこうと思っています。

なお、高度な技術的内容について、
小口様のサイト
https://www.oguchi-rd.com/
大浦様のサイト
https://oura.oguchi-rd.com/
より情報をいただいております。ありがとうございます。

また製品についての情報は、Classic Videogame Station ODYSSEY様のサイト
https://www.ne.jp/asahi/cvs/odyssey/
を参照させていただきました。ありがとうございます。

以上ですが、よろしくお願いいたします。