13分17秒)外傷性肩関節脱臼の治療

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研修医用動画. 外傷性肩関節脱臼の治療:外傷性肩関節脱臼は, 外傷性脱臼の中でも最も多い疾患です. そのうちの98%が前方脱臼であり,今回は前方脱臼についてのみの話しとなります. 外傷性肩関節脱臼は当直をされたりスポーツイベントに同行されたりする場合には, よく遭遇する疾患です. 痛みが強く, 少しでも早くなるべく周囲組織を損傷しないで整復してあげる必要があります. そのためには安全な徒手整復法を知っておくことが大切です. 現在よく行われている整復法は, 挙上位整復法とStimson法で, 前者がゴールドスタンダードと言われております. ただ, 整復をした経験の無い方には, 誰にでも安全に整復できる後者をお勧めいたします.
 続きまして整復できた後の固定を固定ですが, 内旋位固定か外旋位固定かとなります. 理想的には外旋位固定で, バンカート病変を整復した状態で固定することがベストと考えます. しかし, 外旋位固定は患者様にとって苦痛であり, きちんと装着して貰えない欠点があることで活動性の低い高齢者には内旋位固定をするのが一般的かと思います. 若年者ほど脱臼の再発率が高く, 初回脱臼でも高いレベルのスポーツ復帰を希望される場合は, 手術が選択されることも多いようです.
また, 肩関節に外転・外旋に水平伸展といった方向へ強い力が加わった時に脱臼することから, 投球動作のコッキング期に負荷がかかると脱臼することとなり, 投球動作が必要な選手にとっては脱臼してしまうと致命的となります. そのため, ヘッドスライディングやスライディングキャッチをする時には, 顔を伸ばした上肢の方向に向けて行うように指導されています. このような指導による予防が最も重要と思います.

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