【朗読】山本周五郎「夫婦の朝」～オーディオブック～　朗読：京谷由香里

ある日、浅草寺に詣でた帰りに、掛け茶屋に寄った一人の女性が何の気なしに茶汲み女から小さな紙切れを受取った。その1枚の紙が幸せな現在を揺るがす。幼い頃のほんの些細な乙女心が大人になった女性に蔭となって襲いかかる。その手紙の意味とは・・・。

初出：「婦人倶楽部」　昭和十六年
青空文庫未収録。現在は『扇野』新潮文庫などでお読み頂けます。

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◎主な登場人物
　加納三右衛門（かのうさんえもん）
　由美　（ゆみ　三右衛門の妻で新五郎は兄の友人、幼なじみ）
　沼部新五郎（ぬまべしんごろう　元秋田藩士200石の馬廻りであったが、今は浪人）

　　　　
◆文中の表記、意味などについて
　霜枯れ（しもがれ）　冷たい霜にあたって枯れること
　絖（ぬめ）　光沢のある絹織物の一種
　木偶（でく）操り人形
　焜炉（こんろ）持ち運び可能な調理用の炉
　不審かる（いぶかる）疑わしく思う
　悶着（もんちゃく）もめ事、いさかい
けざやか　際だっているさま
　世故（せこ）世間の事情
　衆評（しゅうひょう）評判
　破落戸（ごろつき）ならず者、嫌がらせをするような悪者
　執持ち（とりもち）取りなす、間に立つ
　十重二重（とえはたえ）
　文反古（ふみほご）　不要になった手紙、古手紙
　笑殺（しょうさつ）一笑に付す、笑うだけで問題にしない
　艱難（かんなん）困難に出あって苦しみ悩むこと
　退引ならぬ（のっぴきならぬ）のがれることができない
　貞潔（ていけつ）行いの潔白なこと
　田畝（でんぽ）田畑
　鯉口（こいくち）刀のさやの入口

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（青字の数字をクリックしていただくと、その章から始まります）
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　　三 　 14:02
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五 27:42
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七 40:57

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