Vlog|早乙女太一 劇団朱雀「祭宴」の舞台美術を描く|ある画家の日常 - RECODING of ART - KASHIHARA SHINPEI ー字幕推奨ー

Описание к видео Vlog|早乙女太一 劇団朱雀「祭宴」の舞台美術を描く|ある画家の日常 - RECODING of ART - KASHIHARA SHINPEI ー字幕推奨ー

ー字幕推奨ー

00:00 イントロ
00:13 下地制作開始
00:27 桜の幹や枝を描く
02:04 舞台美術の打ち合わせへ
02:38 深夜のアトリエ制作
03:28 稽古場に衣装&舞台幕の納品へ
04:07 俳優・早乙女太一vs画家・柏原晋平
04:26 桜花を描く
05:55 彼について
06:56 最終チェックと仕上げ
07:36 搬入当日
08:28 懐かしい景色を観た

<2023年 初頭>

以前から仕事で関わっている俳優の早乙女太一君より依頼が入り、彼の主宰する劇団朱雀の舞台公演で舞台美術を担当することになった。反射や色味を沈ませるため、白い下地に水で薄めたベージュを塗る。今回は舞台上から短冊状に垂らす"背景幕"を全て手描きで描くことになった。いくつかの芝居に応じた背景幕を制作するが、これは樹齢百年を越える桜がテーマの芝居で使われる。

<百年桜花を描く>まずは桜の枝や幹を描く。老齢の桜を表現するため、単調な塗り潰しにならないように、黒色の中にいくつかの階調をつけることにした。階調1層目は5対5で水を多く含ませた黒色を使う。これは乾くと少し薄い黒となる。無心に筆を走らせていく。"大らかに、激しく"。全部で40mを越える様々なサイズの背景幕をロールキャンバスで15本ほど用意した。

筆先や腕だけでなく全身を使う作業だ。階調2層目は8対2の割合で黒色を濃くする。ゴツゴツした幹の陰影を穂先を砕いた筆で描いていく。階調3層目は黒のみを使用し、インクペンでも細かい線を足している。たとえ客席から観えなくても手を抜かず、細部の滲みや輪郭、線や塗りを足していく。背景幕の制作日程は14日間ほどなので締め切りまであまり余裕はない。横幅2.5m×縦40メートルの背景幕に限界までスピードを上げて描いている。これから打ち合わせに向かうため制作を一時中断した。都内某所での打ち合わせへ。

<18時37分 東京・渋谷>この時間は帰宅する人で街は混雑している。ラッシュアワーの隙間を縫うように渋谷を通り抜け、タクシーに乗車する。風邪をひかないようマスクが必要な時期。急いで打ち合わせを済ませて、アトリエに戻らなくては。"早乙女太一君と打ち合わせ"。帰りは太一君の車で中継地点の渋谷まで送ってもらった。帰宅ラッシュのピークを超えたので電車でアトリエに帰ろう。帰路へ。

<そのまま寝ずにアトリエでの制作を再開する>絵の具の飛沫を霧吹きで流して、細かく滲みを入れていく。広げきれなかった部分にも枝を足していく。百年を生きた桜花の情景を想いながら無心に絵筆を刻む。無造作に真水をかけて、あとは自然の滲みに託す。04時32分、乾くまで少し仮眠することにした。人意を超えた独特の滲みと陰影を表すことが出来た。

<14時32分 都内 某所>別で仕上げた舞台美術に使う生地を劇団の稽古場へ届けに向かう。ひとつは刺青を模した肌着の色彩再生で、古い衣装の色褪せを彩色し直した。もうひとつは芝居で使用する血で描かれたような落書きの富士山。馬鹿で優しいある男の最後を飾る大きな幕。深夜に舞台の台本を読んで涙した物語でもある。その物語を飾るに相応しいか、演者の心情を想像しながら眺める。古い肌着も無事に彩色が再生した。

日本が誇る俳優・早乙女太一と舞台の成功を祈念して剣劇、殺陣で遊ぶ。包丁vs日本刀の勝負は一瞬で決まった。"劇団朱雀を応援よろしくね"。遊んでいる場合ではなかった。早く描かねばならない。

今回、担当している舞台美術では劇団の家紋や舞台背景幕、建具など色々と制作している。劇団朱雀の役者19名やゲストの出演者5名を描いた役者絵も含めて、締め切り前に大変な作業量だが気持ちは不思議なほど落ち着いている。

<桜花を描く>白色と赤色の両方を指先に乗せて、不規則な混ざり合いで花を表現していく。赤が奥になるよう絵の具を混ぜ過ぎず、立体的に叩きつけて描いている。この百年桜花のサイズだと、一万数千回は叩きつけることになる。耐えられる限界まで腕を動かし続ける。

40メートルの舞台背景幕を制作した全14日間のスケジュールを記すと、まず最初の2日間でロールキャンバスを様々なサイズに12本ほど切り出す。次の3日間で40メートルを越える12本のキャンバスに下地を塗る。2日間で桜の枝や幹を描く。4日間で他の芝居背景を制作する。2日間で桜の花を描く。最後の1日で全ての作品チェックと仕上げ作業を行う。今日で12日目の桜花を描く工程となっている。

<いよいよ完成が近い>約1年以上前から打ち合わせを重ねて、様々なプランの制作と検討を進めてきた。そして、舞台を彩る美術の全てが完成しようとしている。

"尊敬する役者たちの織り成す舞台を飾る"。ひとりの画家・美術家として、これほど嬉しい仕事はない。2011年末に初めて彼と出会ってから、初めて共に仕事をした"剣舞・影絵"の舞台。衣裳・着物の絵付けやプライベートで、共に絵を描きながら酒を酌み交わしたり、2018年には俳優と画家として、初めてのアート作品展を2人で開催した。必要以上に会うことはない。連絡もあまり交わさない。

しかし、それぞれ生きる日々の"ある瞬間"に仕事で関わることがある。

年齢や職業、意識を超えたところで尊敬を感じる数少ない人物。俳優・早乙女太一という表現者によって、画家として生きてきた自分が想像していなかった未来が今、目の前に広がろうとしている。自分が表現してきた人生において、この仕事がターニングポイントになる。彼と仕事をする度に、いつもそんな予感を感じている。

<最終チェックと仕上げに入る>雲に見立てた円や長方形の線など図形を引いていく。自分の全力を尽くせただろうか?。画家や表現者には揺るぎない孤独があるが、同時に誰かがいるからこそ成し遂げられる表現もある。

"これは私たちが描いた作品だ"。
劇団朱雀、運営フタッフ、関係者、客人の1人1人へ感謝を贈る。全ての人々がいたから描けたのだと感じているのだ。

<06時47分 現場への搬入当日>昨晩から強い雨が降っている。依頼を受けてから1年以上に及んだ打ち合わせや検討、徹夜で制作してきた日々の疲れを洗い流すように。雲の奥の太陽が水滴を明るく照らす。この瞬間に"生きている実感"を得られるのかもしれない。変わらぬ日常の風景。止まない雨は無い。雛に餌を運ぶ親燕が飛び立つ。

<現場へと入る>約3年間、日本でもコロナ禍によって、様々な舞台やライブが中止になっていた。多くの苦難を乗り越えた平穏な日常があるからこそ、平穏な日常がそこにあるからこそ、旗を掲げた舞台の幕が開くことが出来る。羽ばたくように、看板を高々と掲げて歌い舞う"祭宴"がある。

全ての人々に平穏な日常が訪れる日々を祈って"満開に咲き誇る百年桜に全てを込めた"。

劇団朱雀 舞台公演「祭宴」舞台美術一式が完成した。


劇団朱雀
https://www.gekidan-sujaku.com


ーABOUTー

Vlog
RECORDING of ART
Daily life of painter living in Tokyo Japan
Artist KASHIHARA SHINPEI


ある画家の日常=記録<アーカイブ>として。
自分が観てきた景色や日々に想う事など、今在る日常を記録していけたらと思います。


ーPROFILEー


KASHIHARA SHINPEI Artist - 画家/美術家 柏原晋平


高校卒業後、絵画、水墨画を独学で習得し、2002年頃より本格的に作家活動を開始。画家・美術家として数々の仕事を手掛け、水墨画を軸にアクリルインク、ペンキ等を使った絵画作品の制作から映像コンテンツへの作画提供、美術美術、映画衣装制作に至るまで、その表現媒体は多岐にわたる。西洋と東洋の画材や技法、感覚を混在させた独創的なタッチで異彩を放つその作品は各方面で高い評価を受ける。

代表作として京都・本能寺 塔頭 龍雲院への襖絵奉納をはじめ、中村獅童×初音ミクの共演でも話題となった超歌舞伎「今昔饗宴千本桜」、早乙女太一「剣舞・影絵」、堂本剛ソロプロジェクト「ENDRECHERI-NARALIEN」MVなどがあり、様々な著名人への作画提供や企業とのコラボレーションなど多岐にわたり制作している。

また、近年ではMV映像分野や舞台美術等の制作活動も精力的に行なっており、松田美由紀「Prologue」MVや西島数博「AFTERGLOW IN THE AIR - 空中の残光」MVの映像監督、LIVE-ENTERTAINMENT EXPO 2020「AVC STAGE」演出など手掛けている。


KASHIHARA SHINPEI OFFICIAL WEBSITE
https://www.kashiharashinpei.com

OFFICIAL STORE
https://inkofrain.theshop.jp/

INSTAGRAM
  / kashiharashinpei  

TWITTER
  / lentograve  

FACEBOOK
  / kashiharashinpei.official  



Direction by RON TOPAZ
https://www.rontopaz.com


#vlog #画家 #アート #日常 #ドキュメンタリー #日本 #早乙女太一 #劇団朱雀 #舞台美術

Комментарии

Информация по комментариям в разработке