境界性パーソナリティ症〜症状、予後、治療

Описание к видео 境界性パーソナリティ症〜症状、予後、治療

このチャンネルのメンバーになって、コンテンツ制作にご協力ください
オンライン自助会、家族会もやっています
   / @masudatherapy  

資料など
https://wasedamental.com/20240909-2/

トラブルがあったとき
https://crimson-panda-f74.notion.site...
よくわからないこと、聞きたいことがあれば、こちらにお問合せください。
運営スタッフより、返信いたします
[email protected]

◆iPhone(ブラウザ)からのメンバーシップ入会方法
Safari    • iPhone(Safari)からのメンバーシップ登録方法  
Google Chrome    • iPhone(Google Chrome)からのメンバーシップ登録方法  

【プレミア放送時のお願い】
チャット欄での名指しの挨拶および個人間の会話はお控えください。

◆お仕事の依頼はこちらから [email protected]
◆質問や企画についてはこちらから https://forms.gle/jryU4Mk9NFS66r4b8
◆「親を憎むのをやめる方法」など多数書籍あります
https://amzn.to/45IJNFB
https://amzn.to/3ODfOqW

◆2nd Ch
   / @wasedamasuda  

◆益田のAI:GPTs
https://chat.openai.com/g/g-F3vsvlW7J...

◆メンタルヘルス大全動画一覧
https://note.com/wasemenblog/n/nd8161...

00:00 OP
02:05 疫学
05:50 症状
11:51 合併症
14:41 予後
16:27 治療
27:50 本日の宿題

本日は境界性パーソナリティ症について解説します。
どういう病気で、どんな症状があって、どんな治療をするのかをお話しします。

境界性パーソナリティ症、いわゆるボーダーライン・パーソナリティ・ディスオーダーと呼ばれる病気です。
昔は人格障害と言っていたんです。
境界性人格障害と言っていたんですけど、人格の障害というのは少し差別的な感じがあるよね、イメージ悪いよねということで、パーソナリティ症という言い方に変わりました。

感情の起伏が激しかったり、怒って医療従事者や周りの人に対して暴言を吐いたりしてしまう人たちが多いんです。
そういう病気だから仕方ないんですけど。
であるがゆえに、ボーダー、ボーダーと揶揄されることも少なくはないというのが現実的にある病気です。
ボーダー、ボーダーみたいな形でひどい言い方をしてしまう、精神科医じゃなくて他科の先生も結構いるなという感じです。

ネットスラングでボーダー、ボーダーという形で差別的に使ったり。
発達障害の人に対してアスペ、アスペと言うのと一緒ですよね。
ちょっと否定的なニュアンスを持たせるみたいなのと似てるなと。

あとネットで、メンヘラ女とかメンヘラと呼ばれる人たちの多くも境界性パーソナリティ症のような感じはします。
メンヘラというのは医学用語でないですから。
そうかなと思います。

◾️疫学

疫学ですが、人口の1.6%いるという感じです。
だから結構いますよね。
1%強いるという感じです。
生涯では境界性パーソナリティ症の診断基準を満たす人たちが5.9%ぐらいいるということです。

この疫学データは『UpToDate』というアメリカの教科書から取ってきてるので、日本のデータとは少し違うんですけど、でもアメリカはメンタルヘルスの先進国なので、日本もなんだかんだ言って追いついてくる、これぐらいの数に近づくのかなという気はします。

ちょっと面白いのが、普通の外来、精神科に限らず、内科、外科、総合臨床で診られる外来の患者さんの6.4%に境界性パーソナリティ症の傾向が見られた、と。
精神科の外来の9.3%は境界性パーソナリティ障害みたいな風に書いていました。
9.3%は多過ぎるだろうという感じがしましたけど、1割弱ということです。
そんなにいるのか?という感じですよね。

でもボーダーラインの診断はなくても、ボーダーライン心性というか、「らしさ」みたいなものはやはり1割弱いるというか、それは医療従事者であればそう思うべきなんだろうなというのが、今の僕の臨床観です。

日本の患者さんの1割弱に発達障害ないし発達障害傾向があるみたいな形で、ボーダーライン・パーソナリティ症の傾向も含めると9.3%というのは決しておかしな数値ではないのかなという風に思います。
今の自分はそういう感じに思います。

この流れで話しますと、こんなにいるとは思いたくないんですよね、医者は。
境界性パーソナリティ症の人は理想化とこき下ろしというのをするんです。
人間のイメージがすごく揺れ動くんです。
一方では益田はすごい人だと思う時もあれば、益田はカスだみたいな。
Googleの口コミも、★5、★5、★5のときもあれば、★1、★1、★1、★1 みたいな時もあるわけです。
外来の患者さんで過度に益田を褒めてくれる、理想化してる人たちはいるので、怒っている人たちだけじゃないので、そういう人も含めると9.3%なのかなという感じです。

この人は本当に見る目があるから僕のことを褒めてくれているんだな、ということはないということです。
そう思ってるかもしれないけど、そんなことはなくて全然。
やはりそういう傾向がある人たちだから、僕しか救ってあげられないんだと思っているんだったら大間違いということです。
9.3%いると考えながら臨床するのはすごく重要なポイントかなと思います。
意地悪を言っているからボーダーだという診断がつくのではなくて、そうじゃない時期から診断をちゃんとしましょうということです。

◾️症状

どんな症状、どういう病態かというと、境界性パーソナリティ症というのは関係性を作れない、人間関係がすごく苦手な人たちであり、感情コントロールが苦手であり、行動のコントロールが苦手な人たちなんです。
これが中核症状なんです。

人間関係がすごくうまい人がいるじゃないですか。
すごくうまい人がいるということは、すごく下手な人がいるということなんです。
背が高い人もいれば、背が低い人もいる。
太っている人もいれば、痩せてる人もいる。
数学が得意な人がいれば数学苦手な人もいる。
絵が上手い人がいれば絵が下手な人もいる。

人間はまばらなので、得意がいれば下手もいるということなんです。
関係性が得意な人もいれば、相対的に下手な人もいる。
感情コントロールが得意な人もいれば、下手な人もいる。
行動のコントロールが得意な人もいれば、下手な人もいる。
ここの部分をコントロールするのが弱い人たちの生まれつきの病というか、そういう症状ということです。

対人関係が苦手な人は対人のイメージ、人間とはこういうものである、あの人はこういうものであるというイメージ像がすごく揺れ動くんです。
違う人に見えるくらいなんですよ。
あれ?あの人思ってたのと違う、みたいなことをよく言う人たちということなんです。
いつも一緒じゃん、と周りは思うんだけど、昔は違ったのにとかそういうことを言いがちだから、その人にそう見えちゃうんです。
これは脳の問題で、その人らしいという人間のイメージ像がすごく揺れ動きやすいかなということなんです。

例えば映画や小説、漫画でも、キャラクターがブレやすい作家もいれば、ぶれにくい人もいますよね?
一貫性のあるキャラだなと思える人は、対人イメージがすごく安定感があるし、何かぶれるな、力のない作家だなというのは不安定ということです。
そのもっとひどい版ということです。

もちろん自己像、自分とはこういうものであるという自己像もすごく曖昧なんです。
自分が何かというのが、よくわからないんです。
得意なことは何?あなたはどういう人なの?と言ったときに、よくわからないです、もしかしたら得意かもというわけです。

僕だと、益田裕介で、自分はもしかしてお喋りじゃないかもしれません、もしかして人付き合い得意かもしれません、やっぱり精神科医だしと言ってたら、自己像が不安定ということです。
自分のことがわかってないというか。

自分のことがわかっているというのは、僕はこういう人間で、こういう長所とこういう欠点があるということがパッパッパッとわかる。
他の人に比べてこれぐらいで、他の人に比べてここが優れている、ここが優れてない、ここが求められてるけどここは求められてないということがわかってるというのがあります。

子どものときはわからないですよ。
10代とか20代なら。
僕も40ですから、何となくわかってきてるという感じですかね。
若いとわかりにくいですけど、それでも不安定ということです。

あと空虚感というのがあるんです。
生きていてもつまらない、楽しくない、熱中できない、日常のささやかな幸せ、生まれてきてよかったという質問してもよくわからない。
えっえっ?みたいな。
おぼろげで寂しい、いつも死にたいと思ってる、そんなことみんな思わないんですか、お酒を飲んでいるとき、何かに熱中してるとき、ゲームをしてるとき、YouTubeを見てるとき、恋愛をしてるときはその空虚さを忘れられるけど、夜道を一人でボーッと歩くのは苦しくなりませんか、と言うんです。
これがかわいそうですね、この空虚感。

いやー、そう?と思うわけです。
だって、温泉に浸かってボーッとしてるとき、夜道を歩いてるときは気持ちよくて、一人ですごく良いじゃんみたいな、歩いてるときにふと思い出に浸ったり、何でもいいんだけど、デフォルト・モード・ネットワークに身を任せてブラブラともの思いにふけって気持ちいいじゃんと言うんだけど、それができない、むしろ怖い。
本来人が幸せに感じるところが逆に不幸不安になってしまうという人です。
かわいそうということ。

あとは感情コントロールが苦手で不安になりやすかったり、悲しくなったり、怒りを感じやすかったり、怒ってしまう。

あと、見捨てられ不安というのがあったりして、その人がいないと私は生きていけないんじゃないか、みたいな気持ちになってしまうんです。
だから嫌われるんじゃないかという風に思う。
自分はすぐ嫌ったり、怒ったり、不安になったりする。
相手も同じようなことをするんじゃないかと思うので、必然的にそういう風に考えてしまうというのがあります。

あと、行動のコントロールが苦手。
衝動的にワッと動いたりしてしまう。
ワッと怒ってしまって、ワッと動いてしまったり、自傷してしまうんです。
自傷したり、自殺をするみたいなことをしてしまうんですけど、自傷行為をなぜするかというと、痛みによって何かエンドルフィンみたいなのが出るんですよ、脳内麻薬が。
だからちょっと冷静になれるんですよ。
それが病みつきになって繰り返してしまう。

★動画の文字起こしはこちらのnoteに【全文掲載】されています。
https://note.com/wasemenblog
(文字起こし自体がない動画もあります)

Комментарии

Информация по комментариям в разработке