RIDE / Samuel Hazo

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RIDE / Samuel Hazo

　この曲は作曲者であるS.ヘイゾが、自身の曲を度々取り上げてくれたJ. スタンプへの感謝を表すために書かれた曲である。
　2002年の暮れ、ペンシルベニア州立インディアナ大学で開かれた作曲者のためのフォーラムに招かれたヘイゾは、一緒に招待されていたM. キャンプハウスをはじめとする4人の作曲者と共にスタンプのホームパーティへ案内される。著名な作曲家陣と過ごした素晴らしい時間や、スタンプの家までのドライブがあまりにもトップスピードであったことに着想を得てこの曲は作られた。「RIDE」とは、その車に「乗った」作曲者のことを表しているようにも思われる。
　あまりの興奮を表すためか、曲は♩=167というハイテンポからスタートする。これより遅くするなというヘイゾからの指示がスコアにもあるほど、このテンポ設定は極めて重要なものである。うわずったり急に冷静になったりするヘイゾの心中を表すかのように、ダイナミクスを極端に変化させながら変拍子を交えつつ曲は始まる。続く場面ではテンポは一定のまま一旦熱は落ち着き、3拍子の中でシンコペーション調に曲は流れつつクールなアルトサックスのソロが奏でられる。金管楽器と低音楽器のハーモニーに乗せ、サックスとホルンによる表紙を横断するかのようなメロディーが場面を受け継ぐが、顕著にダイナミクスの変化する場面もあり、ここでもヘイゾの心情が乱高下する様子が描かれているように感じられる。その後リタルダンドを伴いながら全員で四分音符の打ち込みが演奏され曲はクライマックスを迎え……ない。フェルマータで保たれた熱量を失わないまま一段とギアを上げ更なるクライマックスへと猛進する。眩しいまでのフレーズの後、パーカッションによる強烈な打ち込みと共に次第にブレーキが掛かっていき、ヘイゾの興奮が頂点へと達すると同時に盛大にドライブは終了する。
　目まぐるしく移り変わるヘイゾの心象風景を見逃さないよう、しっかりとシートベルトを締めてご乗車ください。

#ついはいウインドオーケストラ 第二回 演奏会パンフレット 曲紹介より抜粋


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ついはいウインド 第三回演奏会
2023年7月22日(土)
豊中市立文化芸術センター（大阪）開場13:00 開演13:30
▼曲目
落夏流穂/柳川和樹
吹奏楽のための群青/福田洋介
森の贈り物/酒井格
マゼランの未知なる大陸への挑戦/樽屋雅徳
宇宙の音楽/P.スパーク
ラベンダーの咲く庭で/N.ヘス
オペラ座の怪人/A.ウェバー(J.デメイ編

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https://docs.google.com/forms/d/e/1FA...